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価格高騰 お寒い年末 ケーキ、おせちの必需品も…

2021年12月1日 05時00分 (12月1日 09時52分更新)
クリスマスを前に、ケーキの原材料の値上げが続いている=金沢市のノルマン洋菓子店で

クリスマスを前に、ケーキの原材料の値上げが続いている=金沢市のノルマン洋菓子店で

  • クリスマスを前に、ケーキの原材料の値上げが続いている=金沢市のノルマン洋菓子店で

▽「小麦粉」「イチゴ」「カズノコ」
▽長引く原油高 ガソリン買い控えの動き

 原油や原材料価格の長引く高騰の影響が石川、富山両県内でも各業界に広がっている。クリスマスや年末年始を控え、ケーキやおせち料理の具材となる魚介類の価格が上昇。ガソリンや灯油の買い控えの動きもある。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が確認され、原油価格が下がるとの見方もあるが、先行きは不透明だ。(高岡涼子、高本容平、瀬戸勝之)
 「採算を度外視して頑張ってきたが、原材料の値上がりが想定以上だった」。「ノルマン洋菓子店」(金沢市)の店主・中村誠一さん(58)は無念そうに語る。
 小麦粉や砂糖などは海外産地の天候不順で価格が上昇傾向にある中、原油高による輸送費の上昇が重なり、経営の痛手に。先月、四百円以下の商品をそろえるカットケーキは二十〜三十円、予約が始まったクリスマス用のホールケーキは百円ほど値上げした。
 イチゴの価格も暖房費上昇で一段と高くなる見通し。洋菓子を手掛ける「ぶどうの木」(金沢市)の担当者は「イチゴのほかに、シャインマスカットを使ったケーキも提案していく」。
 正月料理に欠かせないズワイガニも値上がりしている。金沢・近江町市場の大口水産(同)では雄の「加能ガニ」が昨年比で三割、雌の「香箱ガニ」が二割ほど上昇。荒木優専務(61)は「しけが続いて出漁回数が減っているのが主な要因」と指摘する。
 両県内で店舗展開する食品スーパー「大阪屋ショップ」(富山市)ではシャケやイクラの価格が昨年比で一〜二割高い。カズノコは量を減らして価格を維持した。不漁に加え、原油高や世界的なコンテナ不足に伴う輸送費の高騰が響いている。担当者は「5%程度の上昇なら何とかできるが、ここまで上がるとコスト削減では吸収できない」と頭を悩ませる。
 洗剤やビニールカバーなど石油関連製品を多く扱うクリーニング業界も戦々恐々。「ヤングドライ」(富山市)は仕入れ先から値上げ要請がきていると明かす。担当者は「料金は値上げせずに、まず業務効率化など企業努力でカバーできないかと考えている」と話す。
 ガソリンスタンド業界は原油高の直撃を受ける。金沢市内のガソリンスタンド運営会社の担当者は「ガソリンは満タンにせず、千円ずつなど細切れに入れていく人が多い。灯油も電気の暖房器具を使う人が増えたのか、需要が減っている」と指摘。今後については「政府による石油の国家備蓄放出の効果はみられないが、オミクロン株で経済活動が打撃を受ければ需要が減って、価格が落ち着くのでは」と見通した。

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