カジノフォンテンの成長見守ってきた登別上水牧場「母譲りの馬体の良さ継承」【村本浩平コラム】
2021年12月1日 06時00分
◇馬産地ライター村本浩平の「馬産地インサイ道」
今年に入って川崎記念、かしわ記念とJpn1を連勝。本格化を迎えた感があるのが、今年のチャンピオンズCで唯一の地方所属馬となったカジノフォンテン(牡5歳、船橋・山下)だ。
生産牧場は、母ジーナフォンテンの生まれ故郷でもある登別上水牧場。母子ともに成長を見守ってきた牧場創業者の上水清さんは「ジーナフォンテンは、500キロ台で競馬をしたこともある大型馬でしたが、カジノフォンテンにも、母譲りといえる馬体の良さが受け継がれていました」と話す。ジーナフォンテンはデビューから重賞2勝を含む5連勝を飾るなど、2歳の早い時期から頭角を現し、4歳のスパーキングレディーCで交流重賞初制覇。一方、カジノフォンテンは、3歳の秋から徐々に力を付けていき、今や南関東のエースとなった。
「カジノフォンテンは馬格もあって、気もいい馬だけに、若いころからレースに使ってきましたが、成長曲線としては奥手だったのでしょう。そこに休養を挟んだことで、心身ともに完成へと向かっていけたのかもしれません」(上水さん)
このチャンピオンズCがデビュー24戦目にして、初めての中央挑戦。舞台となる中京ダート1800メートルは、カジノフォンテンに適している条件だと上水さんは分析する。
「距離だけでなく、左回りもこの馬には合っていると思います。中央の馬たちは強いですが、叩き2戦目で調子も上がっているはずですし、しっかりと、そして無事に走りきってもらいたいです」と好走を期待していた。
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