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中日・又吉克樹がFA交渉に代理人をつけない理由 お金よりも…「大切にしたいのは出会い」

2021年11月29日 06時00分

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FA権について話す又吉

FA権について話す又吉

 国内FA権の権利行使を明言している中日・又吉克樹投手(31)が宣言スタートを翌日に控えた28日、心境を語った。沖縄県出身で県立西原高ではベンチ外、教員免許取得のために進んだ環太平洋大で頭角を現し、1年限定で独立リーグ・四国IL香川に挑戦。2014年にドラフト2位で中日入りした。ソフトバンク、オリックス、DeNAが獲得調査に乗り出しているとみられる。無名でプロの門をたたき、香川の鍵山誠GMとの約束通り、独立リーグ出身者として初のFA選手となる今や引く手あまたの右腕は、何を思うか
    ◇  ◇
 ―FA宣言には独立リーグに光を当てる目的もあると語ってきた。詳細を
 「僕が指名されたのは2013年秋のドラフト会議。ドラゴンズ入団に際して、当時、香川オリーブガイナーズのGMをされていた鍵山誠さんから『独立リーグからFA宣言する選手を出すのが夢』と伝えられました。僕は宣言1号。鍵山さんとの約束を守れます。『8年もかかりましたけれど、権利を取れました』と連絡しました。『おめでとう。ありがたい』と言ってもらいました」
 ―感謝される側だった
 「鍵山さんはドラフト後のやりとりを覚えてくださっていた。『野球をやってきて、頑張ってきて良かった』と感じました。(元監督の)谷繁さんや森さん、(元投手コーチの)デニーさん、近藤さん、朝倉さんにも権利取得を報告しました。一緒にプレーした岩瀬さんからは『おまえもFAか』と言われました。しみじみとしましたし、うれしかったです」
 ―高校ではベンチ外。環太平洋大でプレー
 「体育教諭になって野球部の監督をしたかった。大学で野球部に入ったのは将来的に監督として練習メニューを考えるのに役立つと思ったからです。選手としては『紅白戦に出られればいいや』ぐらいの目標。サイドスローに変えて、試合で投げさせてもらえるようになった。保健体育の教員免許もとりました。高校でベンチ外ですから、地元の友達はいまだに『おまえがプロ野球選手か』という感じで接してきます」
 ―独立リーグへ進んだ。将来の保証はない
 「父(文彦さん)は陸上、バスケットボールをやっていました。競技として、プロの道があったわけではない。ボクにはプロがあった。父からは『20代前半でしかできないことなら、そっちを優先しろ。ただ、時間は2年だけ。それなら面倒も見てやれる』と伝えられました。香川では西田真二監督から『プロへ行くなら1年勝負』とはっきり言われました。1年やって結果が出なかったら、プロは諦めようと決めました。独立リーグは給料も多くない。両親には何度か、少しだけ仕送りをお願いしました」
 ―無名高校からプロ野球。10代の自分に何と声をかけたいか
 「自分の力でプロ野球に入ったなんて全く思っていません。大学を紹介してくださったり、独立への道をつくってくださったり、僕の背中を押してくださる方がいた。プロに入っても、首脳陣やチームメートの存在は大きかったです。声を掛けるなら『周りの方々に感謝しろ』ですかね」
 ―FA交渉では代理人をつけない。理由は
 「よりお金が高い方に、という考え方があるのは分かります。ですが、大切にしたいのは出会い。これまで出会った方が喜ぶかどうか。『よくやったな』と言ってもらえるのが、僕なりの恩返し。突然、『お金。お金』と言い出しちゃったら、今までの生き方と違っちゃう。宣言残留を認めてくれているドラゴンズはもちろん、もしも手を挙げていただける球団があるなら、自分のスタイルをありのままに、膝と膝をつき合わせて交渉したいです」
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