不振脱した!「長かった…」 堀川未来夢が初日からトップ守り抜き2年5カ月ぶり完全V【男子ゴルフ】
2021年11月28日 17時27分
◇28日 男子ゴルフ カシオワールドオープン最終日(高知県芸西村・Kochi黒潮CC)
堀川未来夢(28)=ウエーブエナジー=が67で回り、通算19アンダーに伸ばして、初日から首位を譲らない完全優勝を決めた。2019年6月以来のツアー2勝目で、前回も完全Vだった。金谷拓実(23)=ヨギボー=は3打差の4位に終わり、賞金ランクは3位のまま。ルーキーシーズン賞金王は、次週の最終戦がラストチャンスとなった。世界アマランク1位でツアー2勝目がかかっていた中島啓太(21)=日体大3年=は通算11アンダーの14位だった。
◇
復活優勝を決め、仲間から水シャワーの祝福を受けた堀川が、しみじみとつぶやいた。。前回優勝から2年5カ月。初優勝した当時は「2~3メートルのパットがほとんど入る。ツアーでやっていける」と思っていた。だが、直後からそのパッティングがイップスに。右手の感覚が悪く、水の中で動かしているような感じだった。V争いをしていても大事な場面で外すことが続いた。
「練習ではよくても、試合になると駄目。で、練習に戻るとまたよくなっている。これでは練習しても意味がないのでは」と、あきらめの境地だった。ところが、今大会は20本ほどパターを用意してマレット型を選び、ボールにスピンをかけるようにして打ってみたところ、うまくはまった。困ったときに対処できる3つの引き出しも用意した。「中身は企業秘密です」
初日に8アンダーで飛び出し、最終日は後続に3打リードで開始した。14番、カップ右を狙ったパットが左に出た。「うわっ、出たな、と思った」。続く15番も右手が動かなかった。だが、苦しかったころの経験が、落ち着きをくれた。3つある引き出しの1つを開けて対処した。
以前は米ツアーを意識し、筋トレで176センチ、84キロのマッチョな体を作り上げた。だが、何度かメジャーなどを経験し「行きたいと軽々しく言えない。20~30ヤード飛距離を伸ばさないと闘えない」と、考えを変えた。「今は日本で賞金王を取りたい。来年は開幕から目指していく。この2年5カ月の間に、ツアーは一世代若返った。彼らに負けたくない。押されるのは悔しいじゃないですか」。金谷、石坂友宏、片岡尚之、久常涼ら、ツアーの中心になっている若手の名前が次々に出た。シーズン大詰めの復活優勝は、来季に向けた彼らへの逆挑戦表明でもある。
関連キーワード
おすすめ情報
-
『全米OP最終予選』石川遼は最下位…今平、大槻ら11選手が途中棄権
2022年5月23日
-
【全米プロ】J・トーマスがプレーオフ制し逆転優勝!後半で前日までの7打差一気に追いつく
2022年5月23日