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6年前の悔しさを知るヤクルト代打の神様・川端は高津監督胴上げの傍らで感涙に浸る

2021年11月27日 23時35分

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代打で勝ち越し打を放ち、ナインに迎えられるヤクルト・川端(中)

代打で勝ち越し打を放ち、ナインに迎えられるヤクルト・川端(中)

◇27日 日本シリーズ第6戦 オリックス1―2ヤクルト(延長12回、ほっともっとフィールド神戸)
 ヤクルト日本一への夢を乗せた打球が左前へフラフラと上がる。燕党の大歓声とオリックスファンの悲鳴が響く中、白球は左翼手・吉田正の前にポトリと落ちた。二塁から塩見がヘッドスライディングで生還。勝ち越しだ。日本一だ。決めたのは、代打の神様・川端だった。
 土壇場の延長12回だった。この回、得点がなければ、第6戦の勝ちはない。いきなり2死を取られた。だが、塩見が左前打で出塁すると、ここでとっておきの代打が残っていた。
 この時点で2死一塁。だが、大きな幸運が起こる。カウント2―2からの5球目のスライダーがワンバウンドとなり、伏見が捕逸。2死二塁、一打勝ち越しの状況で、フルカウントからの7球目、吉田凌の決め球・スライダーを振り抜いた。詰まった。それでも、魂の打球が外野の前で落ちた。三塁ベンチからナインが一斉に飛び出しガッツポーズ。一塁の塁上で、川端もうれしそうにガッツポーズを返した。
 レギュラーシーズンで日本記録にあと1と迫る、代打で30安打を放った勝負強さは、この大事な局面でもやはり光った。こんなギリギリの場面で代打が残っていたのもすごい巡り合わせ。得点圏に走者が進んだのも奇跡的。出番が来る展開になかなかならず、ここがこのシリーズ2打席目。そんな中で決めた川端は、やはりすごかった。
 前回リーグ優勝した2015年は、セの首位打者、最多安打のタイトルを引っ提げて日本シリーズに臨んだが、打率1割6分7厘と打てず、日本一も逃した。「あの時、僕自身、何もできずに悔しい思いをした。みんな(悔しさを)持っていると思う」と話していた川端。腰のけがなども乗り越えてやってきた今回は、20年ぶりの日本一を決めるヒーローになった。
 マウンド付近で高津監督の胴上げが始まる。1回、2回、3回、9回、10回…。その傍らで殊勲の背番号5は感涙に浸った。

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