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【石川】自民推薦は? 議論開始 3氏出馬意欲 選択肢 広がるか

2021年11月27日 05時00分 (11月27日 10時01分更新)

 現職の谷本正憲氏(76)=7期=が、来春の石川県知事選への不出馬を表明し「ポスト知事」を巡る戦いが本格化してきた。22日に自民党の前衆院議員、馳浩元文部科学相(60)が正式に立候補を表明。同じ派閥の参院議員、山田修路氏(67)も出馬への意欲を見せ、分裂含みの中、党県連は26日の役員会で、推薦候補を決める議論を始めた。金沢市長の山野之義氏(59)も出馬への意欲を示している。(田嶋豊、小川祥)

◆一呼吸

 「方向性の決定をいつまでも引き延ばせない。状況を見ながら判断する」。役員会後、自民党県連会長の岡田直樹参院議員は、報道陣の取材に淡々と答えた。役員会は非公開。出席者によると、馳氏から推薦願が出され、県関係国会議員団の会合で山田氏から知事選に意欲をにじませる発言があったことが報告された。
 「方向性の決定を急がず、県連内の意見を聞いてほしい」との声が上がり山田氏の正式な表明を待ち、改めて役員会を開くことを確認。岡田氏は分裂回避に向け努力する考えも示した。会長代行の福村章県議は「一呼吸置くということ。考えている方も政治家。おそらく近いうちに判断するだろう」と見通した。

◆割れる自民

 馳氏は今春、山田氏に知事選への考えを尋ねていた。「誰も出る人がいなければ出る覚悟がある」。山田氏の言葉に「少し困惑もあった」と馳氏。山田氏が知事選に転出し、党を代表する農政議員を失うことの影響を懸念した。県連会長に就き、国政選挙の勝利が至上命題だった。
 知事選を巡っては谷本氏が当選を重ねる中で、「ほかの選択肢を示すべきだ」との声も大きくなっていた。知事就任への思いを膨らませていた馳氏は七月に衆院選石川1区に不出馬を表明、退路を断った。
 一方で、馳氏は、現職が知事選への態度を明らかにする前に「後継を目指す」と発言し、現職支持者たちの感情を逆なでした。
 衆院選では三小選挙区で勝利。馳氏は1区に専念し、後継候補の遊説隊長を務めた。ある国会議員は「三つの議席を守れたのは馳会長の功績だ」と話す。
 山田氏は、農水官僚出身で前回の知事選も出馬に意欲を持っていた。今回は既に森喜朗元首相をはじめ、派閥会長の安倍晋三元首相らにも意欲を伝えたとされる。能登町議の有志から出馬要請された二十一日、取材に「これまでも地方の活性化、石川の発展のために仕事をしてきた。どんな立場になっても変わらない」と強調した。
 ある国会議員は「党の看板を背負って選挙を戦い、国民、県民の負託を得て今があるはず。冷静さも重要だ」と指摘する。ただ「最終的にどう判断するかは山田氏次第だ」とも語った。

◆県民党⁉

 十九日にあった金沢経済同友会との会合で出馬への意欲を明らかにした山野氏。二十六日には、報道陣の取材に「いろんな方に相談し、意見を聞いているところ」とこれまでと変わらない答えを繰り返し、表明のタイミングにも「分からない」とかわした。
 元自民市議だが、市長在職中のいまは「市民党」。自民色は二人に比べて薄く、幅広い支援が得られるとみる向きもある。自身に課した三期十二年の多選自粛条例から、四期目への挑戦をきっぱり否定。十二月議会にも態度を明らかにするとみられている。

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