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お空にいる子にかわいい服を 福井の団体、死産流産経験の親向けに活動

2021年11月26日 16時00分 (11月26日 18時04分更新)
「グリーフケア福井」の人たちから、ベビー服などを受け取った「天使の母の会福井」の堀井斉未さん(左から2人目)=福井県敦賀市の市福祉総合センターあいあいプラザで

「グリーフケア福井」の人たちから、ベビー服などを受け取った「天使の母の会福井」の堀井斉未さん(左から2人目)=福井県敦賀市の市福祉総合センターあいあいプラザで

 死産や流産で亡くなった赤ちゃんにかわいい洋服を着させてあげたいと、福井県小浜市の自助グループ「天使の母の会福井」が県内の産科のある病院に手製のベビー服などを寄付し、親元に届けている。自ら死産と流産を経験した代表の堀井斉未(まさみ)さん(32)=同市=は「葬儀まで子どもに何もしてあげられないことが一番悲しいこと。悔いなく最後の時間を過ごしてもらえたら」と話している。 (牧悠平)
 グループによると、市販のベビー服は最小で五十センチ。死産や流産で亡くなる赤ちゃんの身長はそれ以下のため、サイズが合う服を手に入れにくい。そのため、グループでは知人や他団体に手縫いで作ってもらい、一定量が集まると病院へ贈っている。
 堀井さんは二〇一五(平成二十七)年に死産を、長男を生んだ後の一八年には流産を経験した。どの子も「足はパパ似、顔はママ似と思って、かわいかった」。友人や同僚にもかわいさを伝えたかったが、周囲の人たちは気を使ってくれたのか、出産や赤ちゃんについて聞かれることはなかった。「生きている子も、そうでない子もどちらもかわいいのに、なんでこんなに差があるの」と疑問に思っていた。
 昨年春、県外のある病院が、亡くなった赤ちゃん用の服を親に提供していると知った。「生きている赤ちゃんと同じように、福井で命を落とした子にもきれいな服を着てほしい」と思い立った。しかし裁縫は苦手だったので、会員制交流サイトで服を作ってほしいと呼び掛けた。秋には初めてベビー服五着ほどを小浜市の病院へ寄付。今年八月にグループを立ち上げ、本格的に活動を始めた。
 堀井さんは今月中旬、同県敦賀市福祉総合センターあいあいプラザで、市内のボランティア団体「グリーフケア福井」から、十〜三十五センチの服五着、約五センチのベビーシューズ百足、帽子を受け取った。団体の人たちが家で余った洋服の生地を使って、花柄や水玉模様のデザインに仕上げてくれた。堀井さんは涙を浮かべて感謝した。
 「活動を広く知ってもらい、子どもを失ったお母さんの救いになれば」と堀井さん。「天使の母の会福井」はベビー服作りの協力や余った生地の提供を呼び掛けている。連絡は、会のLINE公式アカウント(ID「@thf83」)で。

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