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大野渇水問題 地下水位上昇へ“追い水” 水田涵養を前倒し

2021年11月26日 05時00分 (11月26日 09時57分更新)
地下水保全の水田涵養が始まり、パイプラインの装置(下)から水が流れ込む田んぼ=大野市榎で

地下水保全の水田涵養が始まり、パイプラインの装置(下)から水が流れ込む田んぼ=大野市榎で


 少雨などで大野市の地下水位が記録的に下がっている問題で、市は二十五日、地下水保全に向けて田んぼに水を張って地中に染み込ませる「水田涵養(かんよう)」を当初予定より前倒しで始めた。二十二日からの雨で川に流れが戻り、地下水位も上昇する中、涵養はさらなる“追い水”になりそうだ。
 涵養を始めたのは小山地区を中心にした市南部の四十ヘクタール。真名川にある取水口「真名川頭首工」の改修工事で農業用水が止まっていたため、取水が再開する十二月一日からの涵養を予定していた。順調な工事で取水再開が早まり、涵養開始も前倒しした。
 市環境・水循環課によると二十二日から一日に二〇ミリ以上の雨が続いており、市の基準井(せい)「春日公園観測井」の地表から測った地下水位は二十五日現在で七・五七メートル。観測史上最低の八・二二メートルを記録した二十二日以降、連日回復している。地下水警報を発令中だが、二十六日にも注意報への切り替え基準となる七・五〇メートルを上回る勢いだ。
 ただ、市は十二月から翌年三月の冬期は、地下水位が低下する傾向にあるため、警報基準は七メートル、注意報は六メートル(春から秋は七メートル)とより厳しく設定。十二月が目前のため今月内に七・五〇メートルを超えても、警報を解除せずに動向を見守る方針。現状では、まとまった雪が降った場合に道路などの融雪に使う地下水が足りない恐れがあり、市は改めて節水を呼び掛けている。 (山内道朗)

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