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<土曜訪問> 井手英策さん(慶応義塾大教授)

2021年11月20日 16時00分 (11月20日 16時00分更新)
井手英策さん

井手英策さん

 地域包括ケア、母子の産後ケア、ヘルスケア…。日々の暮らしの中で「ケア」という言葉を耳にする機会は多い。慶応義塾大経済学部教授の井手英策さん(49)は、この「ケア=気にかける」をキーワードに、世の中の困りごとを解決する手だてを提案する。
 十月に刊行された『壁を壊すケア 「気にかけあう街」をつくる』(岩波書店)では編者を務めた。弁護士や児童福祉司、障害者や高齢者の福祉にかかわる人など、井手さんの周りにいるケアの実践家九人が奮闘記を寄せた本書について、井手さんは「ジャンルを超えて寄稿してもらい、現実の課題にどう挑み、どんな答えを出したかを共有したいという思いが始まりだった」と振り返る。
 例えば「NPO法人パノラマ」は、教育困難校と呼ばれる高校の空き教室に居場所カフェを開き、学生と向き合って生活や進路について語り合っている。困っている人の懐に飛び込んでいって悩みを聞き、叱ったりほめたりしながら、解決に向けて一緒にもがく。ケアそのものだ。
 ケアの担い手を、井手さんは「ソーシャルワーカー」と呼ぶ。一般には「社会福祉士」「精神保健福祉士」などの資格を持つ福祉専門職を指すが、原義通り「社会的な仕事を...

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