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<三河撮りある記>(98) 豊橋の「とげとげバウムクーヘン」

2021年11月21日 05時00分 (11月21日 05時00分更新)
 甘い匂いに誘われて店内に足を踏み入れると、インパクト抜群のトゲトゲが目に飛び込んでくる。下から上に並ぶ塊の正体は、バウムクーヘン。ドイツ語で「樹木のケーキ」の意味。崩れないように慎重にカットしていくと、中心部のうず巻き模様も相まり、本当に木の切り株のように見えてきた。

ユニークな形が人気を集める「とげとげバウムクーヘン」=豊橋市佐藤のCafeみじょかで

 口に入れると、内側はバウムクーヘンらしく、しっとり。一方の外側にあるトゲトゲは、さくさくとした食感が楽しめる。「他のバウムクーヘンとは、風味と香ばしさが違う」と専門店「Cafeみじょか」店主の鈴木啓悟さん(40)。バターや卵などの素材も厳選しており、「映える」見た目以上に味に自信を持っている。
 長く飲食店で働いていた鈴木さんは、自宅を改装して八月に店を開いた。店名は妻の仕事の関係で家族が一年間住んだ長崎・五島地方の「かわいい」を表す方言が由来。材料には五島地方の塩も使っている。
 店のシンボルとなったトゲトゲだが、当初は普通の丸形の予定だった。だが開業前にオーブンのメーカーから、生地を焼く金属棒の回転速度が変更できることを聞き、試してみることに。通常より早く回すと、固まっていない生地の一部が遠心力で外側にはみ出し、トゲトゲが現れた。
 とはいえ出来栄えは気まぐれで、オーブンをにらみながら回転数を調整。試行錯誤を繰り返し、ようやく形を安定させられるようになったという。「誰にも話し掛けられたくないぐらい集中した」と振り返る。
 店内でカットしたばかりのバウムクーヘンにフルーツソースなどをかけて食べるのも楽しみ方の一つ。「食べ方によって、全部違ったおいしさが見つかる」と鈴木さん。見た目よし、食べてよしの新感覚バウムクーヘンを試してみては。
  
 (文・牧原広幸、写真・太田朗子)
 

 とげとげバウムクーヘン 通常サイズは1個1485円。5個分、7.5個分の特大サイズもある。トッピングは各種アイス、カスタードブリュレ、マンゴーソース、チョコレートソースなど。テークアウトもできる。この他に季節限定メニューや生地を使ったラスクも。「Cafeみじょか」は午前10時~午後5時営業。木曜休み。


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