当事者だからこその介護を 愛知・幸田のALS男性、訪問事業起業
2021年11月16日 05時00分 (11月16日 05時01分更新)
全身の筋肉が弱っていく難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」を患う愛知県幸田町の男性(44)が、訪問介護事業を立ち上げ、十月からサービスを始めた。「いけちゃん」の名でユーチューバーとして活動し、自身も介護を受ける。「障害者の自分だからこそ分かることがある」と、スタッフにきめ細かく指示を出す。
きっかけは自らの介護の先行きに不安が生じたことだった。二〇一五年にALSと診断されたが、今年四月に介護で頼っていた母親(70)の体調が悪化した。面倒をみてもらえる人がいなくなった場合、自分はどうなるのだろうか。「子どもはまだ小さく手がかかる。妻に全てを頼むのは難しい」と、日常生活に必要なサービスを受けられる重度訪問介護の利用を考えた。
ケアマネジャーを通じ、こうした希望を町に伝えたところ、...
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