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【石川】群発地震 地下を「深掘り」 珠洲「地磁気」「地電流」調査へ 

2021年11月7日 05時00分 (11月7日 11時13分更新)

 京大チーム「予測に役立てれば」

 今年、群発地震が発生している石川県珠洲市周辺で、京都大防災研究所の吉村令慧(りょうけい)教授(46)=地球電磁気学=らのチームが、地球の中でできる地磁気と地下を流れている地電流を測る調査を今月中旬から始める。群発地震をもたらしている能登地方の地下構造に迫り、原因解明を目指す。吉村教授は「今後の地震の推移の予測に役立てれば」と話している。 (上井啓太郎)
 地殻内の水など流体の分布が地震活動に影響を与えうるのでないか。そんな考え方が地震の研究者の間で広まりつつある。このため、奥能登でも流体がどう分布しているかを調べる。
 手掛かりとするのは、太陽活動によって変化する地磁気、それに伴って変化する地下を流れる電流だ。電流の変化は場所によって異なり、調べると地殻内の水など流体の分布が分かる。
 吉村教授は「今回の地震活動は長引いている。住民はどこまで続くのか、不安があると思う。どういったところで起きているのかが分からなければ、何が原因かも分からない」と指摘。その上で「地震と地下構造の情報の対応を明らかにして関係が見つかれば、さらにターゲットを絞った観測調査ができる」と見通す。
 調査は能登半島先端部の珠洲、能登、輪島三市町の計三十二カ所で実施予定。測定機は十六台あり、十一月中旬〜十二月初旬と同月初旬〜同月下旬の二回に分け、地面に三十センチ〜一メートルほどの穴を掘って設置する。
 〇四年の新潟県中越地震などでも同様の調査が行われ、〇七年の能登半島地震後には輪島市など能登半島西側の二十六カ所で同じ調査をした。能登半島東側での調査も検討していたところ、地震が頻発しているため京大防災研究所が今年九月に調査実施を決めた。
 珠洲市では九月十六日に最大震度5弱の地震が発生して以降も、断続的に最大震度3程度の地震が続く。同市危機管理室の担当者は「少しでも原因の究明ができたり、終息の兆しが分かったりするきっかけになれば」と成果に期待する。

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