本文へ移動

プレーオフの鬼 渋野日向子「映っちゃいけないもの出ちゃったみたいな」顔になっても6勝目【女子ゴルフ】

2021年10月31日 19時15分

このエントリーをはてなブックマークに追加
最終日、15番でティーショットを放つ渋野日向子

最終日、15番でティーショットを放つ渋野日向子

  • 最終日、15番でティーショットを放つ渋野日向子
  • プレーオフを制して優勝した渋野日向子
◇31日 女子ゴルフ 樋口久子 三菱電機レディス最終日(埼玉県飯能市・武蔵丘GC)
 最終18番ホールのバーディー、ボギーで通算9アンダーに並んだ渋野日向子(22)=サントリー=とペ・ソンウ(韓国)がプレーオフに。1ホール目、鮮やかなイーグルを決めた渋野が優勝を飾った。10月スタンレーレディス以来3週ぶりの今季2勝目、ツアー通算6勝目。史上3人目の3週連続優勝を目指した古江彩佳(21)=富士通=は3打差の6アンダー3位だった。
 しぶこの背景には、やっぱり大ギャラリーがよく似合う。18番パー5でのプレーオフ1ホール目、フェアウエーセンターからピンまで残り220ヤード。渋野の3番ウッドから放たれたボールが、低めのドロー軌道を描いてグリーン左手前エッジにバウンド。「あのクッションはもう、そこにするしかないやろってとこに行ってくれた。本当にいいショットが打てたけど紙一重。あれはもう一生打てないと思います」。
 カップ左手前3メートルの絶好位に止まって、しっかりと打ち抜かれたイーグルパットが沈んだ。「スタートから緊張していた」という渋野だが、終始表情は穏やかなプレーぶり。しかし勝利を決めた瞬間は、内に秘めた熱い思いを表すかのように、強く握った右手を力いっぱい振り下ろした。
 ペ・ソンウと首位に並んで出たこの日は、大事な終盤15番でボギーをたたき、16番でバーディーを取り返したものの、最終18番を迎えて2打を追う身だった。「イーグルを取るしかないと思っていた。ドライバーをマン振り。いいショットが打てて、7番ウッドで2オンできたけど…」カップ右から7メートルのイーグルパットは「打った瞬間、ショートだっていうのがわかってすっげー悔しくて。“うぇ~”って顔してましたよね。映っちゃおえん(いけない、駄目だ=岡山の方言)ものが出ちゃったみたいな」と、カップに届かず、バーディー。しかしぺがまさかの3パットボギー、諦めかけた優勝がUターンして渋野に戻ってきた。
 プレーオフにはめっぽう強い渋野。これで3戦3勝だ。「気持ち的には集中して、というか一球入魂。相手を思う心は人としては必要でも自分を弱くしてしまう。この場は勝負の世界ですから、自然と自分の中に入ってます」。そんな“本能”が強さの秘密のようだ。
 1年前のこの大会最終日は、予選落ち翌日。V争いの仲間たちに背を向けて、会場内で半日練習に打ち込んだ。その苦手だったコースで、劇的プレーオフイーグルV。岡山から駆けつけた母・伸子さん(53)の姿もあった。「優勝を見てもらうのは19年アネッサレディス以来。あの頃とは違う自分を見てもらえたかなと思う。また成長して、違う自分を見てもらえるように頑張りたい」と渋野。副賞の家電製品100万円相当で「冷蔵庫買おうかなと話してたんで、いただけたらうれしいですね」と語った。
◆渋野日向子プレーオフ戦績(いずれも勝利)
▽2019年 アネッサレディス(1ホール目パーでイ・ミニョンを破る)
▽21年 スタンレーレディス(2ホール連続バーディーでペ・ソンウ、木村彩子、佐藤心結を退ける)
▽21年 三菱電機レディス(1ホール目イーグルでペ・ソンウを撃破)

関連キーワード

おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ