本文へ移動

公立中学校サッカー部からスタートしプロの世界へ…神戸内定の中大GK坪井湧也が故郷に凱旋【関東大学サッカー】

2021年10月29日 06時00分

このエントリーをはてなブックマークに追加
GKとしてはそれほど長身ではない中大・坪井。その分は俊敏性などでカバーする(ⓒJUFA/Reiko Iijima)

GKとしてはそれほど長身ではない中大・坪井。その分は俊敏性などでカバーする(ⓒJUFA/Reiko Iijima)

◇関東大学サッカー「旬の男たち」
 最近のJリーガーの経歴を見ると、小中学生の時期はJクラブの下部組織や町クラブでプレーしていたケースが多い。兵庫県出身で地元・神戸への来季加入が内定している中大GK坪井湧也(4年・神戸U―18)のような、公立中学校のサッカー部に在籍していた選手は、少数派にあたる。
 あまり強くなかったそのサッカー部の顧問の先生は自転車競技の出身だった。そして、GKコーチはいなかった。校庭に照明設備はなく、日没が早い冬場の練習時間はわずか30分程度だった。
 「大会でいい結果を残せたらいいなくらいの感じでやっていました。プロサッカー選手にメチャクチャなりたいという強い気持ちは(当時は)なかったかなと思います」
 それでも、県内の優秀な選手が集まる県トレセンのメンバーに中3の時に選ばれ、さらには神戸U―18にスカウトされた。「どこにでもいる普通の中学生」が高校生になってようやく本格的なサッカー人生をスタートさせた。しかし、プロ志望の選手たちばかりの環境に慣れるには時間を要した。
 「最初は周りにビビっておどおどしていました。練習がきつくて、この中でできるんかなみたいな不安もありました」
 そうした状況からはい上がっていくための原動力は「負けず嫌いなことと、もっとうまくなりたいという向上心」だった。必死に食らいついて成長し、2年時のシーズン終盤から試合に出られるようになった。だが、高校卒業時のトップチーム昇格は見送られた。
 中大ではさらなる進化を遂げた一方で、練習中の負傷により、3カ月以上の長期にわたる戦線離脱を経験した。昨季のことだ。大学4年間で「一番きつかった時」と振り返るが、そこを乗り越え、唯一最大の目標だった神戸への“復帰”に成功。関東大学サッカー2部リーグ(東京中日スポーツ後援)の4年生選手でただ一人、J1クラブに進む存在になった。
 「(神戸に)戻ってやるぞと思っていたので、それが決まって(内定して)ホッとしました」
 正確な長短のキックと広い守備範囲が売りの183センチは「(プロ)1年目から死にもの狂いでポジションを奪いにいきたいと考えています」と張り切る。「坪井が出ているから大丈夫というような安心感を持たせられるキーパー」を目指し、故郷に凱旋(がいせん)する。(関孝伸)

関連キーワード

おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ