入浴介助、現場に戸惑い 介護報酬、自立支援に重点加算
2021年10月27日 05時00分 (10月27日 05時00分更新)
4月の介護報酬改定で、デイサービスの入浴介助に対する加算が見直され、小規模な事業者に不安が広がっている。利用者が自宅で入浴できるよう支援するサービスへの加算が新設された一方、従来の施設での入浴介助に対する加算が減額され、経営が悪化する可能性もあるためだ。「自宅のお風呂は介護負担が大きい」と心配する利用者の家族もいる。 (五十住和樹)
■安全面、心配
「デイサービスの良さは入浴介助。見守りによる安心感がある。これがなければ自宅で介護は続けられなかった」。要介護2で認知症の義母(90)の世話をした六十代の女性=東京都練馬区=は振り返る。三年前に義母宅に転居。義母は今年六月に骨折して入院するまで、訪問介護を受けながら地元の地域密着型通所介護「デイサービスエプロン」に週六回通い、入浴介助などを受けた。女性は「義母は入浴をとても楽しみにしていた」と話す。
今回の改定で、厚生労働省は手厚い入浴介助加算を新設した。事業者がこの加算を得るには、まず医師や理学療法士らが利用者宅を訪問し、浴室の環境や利用者の動きをチェック。自宅で入浴できるよう、入浴用いすなど福祉用具の購入や住宅改修サービスを助言する。さ...
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