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「発信力」プロが助言 政策より人物をアピール キラキラした顔で語って 

2021年10月25日 05時03分 (10月25日 09時47分更新)
 三十一日に投開票を迎える衆院選。コロナ禍の選挙とあって、街頭での熱い演説に加え、会員制交流サイト(SNS)で選挙活動を発信する候補者も見られる。政治家の「発信力」が問われる今、人の心をつかむにはSNSをどう活用すればいいのか。どんな話し方が効果的なのか。県内のインスタグラマーやタレントに意見を聞いた。 (牧悠平)

SNSは「あくまでもファンを獲得するための手段」と話す「村上姉妹」の姉智美さん(左)と妹仁美さん=福井市内で

 
 SNSは「票を獲得するためではなく、あくまでもファンを獲得するための手段なのでは」。そう話すのは、フォロワー約二万八千人を持つ県出身のインスタグラマー「村上姉妹」だ。二〇一六(平成二十八)年から、姉の村上智美(さとみ)さん(36)と妹の仁美さん(34)の姉妹でインスタグラムを始め、県内の飲食店など福井の魅力を紹介している。
 SNSは、趣味趣向や交友関係を含む投稿者の人柄に触れられるのが大きな特徴。村上姉妹は、政策や選挙活動の発信より、まずは候補者自身に興味を持ってもらうのが重要だと考える。中でも、「投稿者の人となりが垣間見えると、(見た人は)心を動かされてファンになりやすい」。休暇の過ごし方など仕事以外の一面を紹介するのが効果的と勧める。
 利用者のアクセスが多い就寝前の時間帯に投稿するなどの工夫も必要。候補者に対する興味が膨らめば「演説に来るきっかけになる。それがSNSの役割だと思う」。

「キラキラした顔で政策を語れば、きっと心を動かされる」と話す大川さん=福井市内で

 
 では、演説で心をつかむにはどうすればいいのか。県内でラジオパーソナリティーやイベントの司会などのタレント活動をする大川晴菜さん(20)=福井市=は「キラキラした顔で楽しそうに政策を語れば、聞く人はきっと心を動かされる」と話す。
 大川さんの活動の原点は、不登校だった中学時代にある。三年生の時に通っていたフリースクールの先生に勧められ、不登校の生徒やその保護者を招いた講演で、自身の経験を話し始めたのをきっかけに活動の場を広げていった。
 小さいころから憧れていた人前に立つ仕事が舞い込むようになったのは、「やりたいことをキラキラとした顔で語っていたから」と振り返る。聞く人もうれしそうな表情を浮かべ、応援してくれるようになったという。
 演説も同様。政策を進めた先にどんな明るい未来が待っているのか。「聞く人がワクワクするくらい楽しそうに話す」ことが、一票を獲得する鍵だと考えている。そして、「SNSと対面での発信。両方を駆使できるのが現代の強み」と強調する。

 フェイスブック、ツイッター、ユーチューブ… 各陣営SNS活用


 衆院選の県内二つの小選挙区に立候補している計4人の陣営は、いずれも選挙戦でフェイスブックやツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)を活用している。街宣活動の様子を写真付きでアップしたり、個人演説会の予定を発信したりしている。
 ある候補者の陣営は、フェイスブックにツイッター、ユーチューブ、ブログと各種ネットツールを駆使する。ツイッターは1日3、4件つぶやく。30〜60代のフォロワーが多いフェイスブックは、特に意識して更新している。
 個人演説会の定員を半分に抑えている陣営では、演説会の様子を編集してユーチューブで配信する予定。
 別の陣営の担当者は「若い世代にも訴えや活動を伝えていきたい」と、SNSを活用する意義を話す。大きな反響を得るケースも。ある候補者のツイッターでは24日午後5時現在、ワンピース姿で秋の田んぼを駆ける画像が5000件近くリツイート(転載)され、9000件の「いいね」が寄せられている。

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