【中日】復帰後初安打の石川昂弥、フル出場で全快アピール「ちょっと疲れました…でも楽しかった」
2021年10月24日 06時00分
◇23日 秋季教育リーグ「フェニックスリーグ」 中日8―4日本ハム(ひむか)
万全の状態で帰ってきた。左尺骨を骨折していた中日・石川昂弥内野手(20)が23日、秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」の日本ハム戦(ひむか)に「4番・三塁」で先発出場。骨折からの復帰後、実戦で初安打となる適時二塁打を放ち、フル出場するなど全快をアピールした。試合は中日が8―4で快勝した。
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ワクワクした気持ちが石川昂の頭の中を支配した。6月以来の先発出場で、復帰後初安打となる適時二塁打に2つの四球を選び、途中交代することなくフル出場。「ちょっと疲れました。でも楽しかったです」と話す表情は野球少年そのものだった。
4点リードの5回1死一、三塁。1ボールから松本遼の2球目、141キロ直球を振り抜いた。「バットの先でした」というものの、快音を残した打球は左翼線を襲う適時二塁打。死球を受けた6月25日以来、120日ぶりの安打にニッコリと笑顔を見せた。
初回の第1打席は、中堅フェンスぎりぎり、あわや本塁打かという大きな飛球。185センチ、105キロのプロ最重量ボディーで宮崎に乗り込んできた若武者は「悪くはなかったです。ただパワーがないので」といたずらっぽく笑いながら振り返った。4、9回には四球を選び、この日は3打数1安打3出塁。試合前のフリー打撃では、22スイングで左翼の12メートルの防球ネットを越える場外弾を含む5本の柵越えを放つなど、状態は良好だ。
けがに泣かされた1年だった。3月に右太もも前側を負傷。1カ月後に実戦復帰するも、6月末に死球を受け、再び離脱。手術を受け、リハビリ中のナゴヤ球場では、ブルペンの打席に立たせてもらい、投手の球をひたすら見続けた。ようやく戻ってきたグラウンドで野球ができるよろこびを感じながら、プレーし続けた。
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