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リビア民主化、なお遠く カダフィ大佐殺害から10年

2021年10月23日 05時00分 (10月23日 05時01分更新)
リビアの元最高指導者、故カダフィ大佐(前列左)と最側近だったガッダファダム氏(同中央)=ガッダファダム氏提供

リビアの元最高指導者、故カダフィ大佐(前列左)と最側近だったガッダファダム氏(同中央)=ガッダファダム氏提供

  • リビアの元最高指導者、故カダフィ大佐(前列左)と最側近だったガッダファダム氏(同中央)=ガッダファダム氏提供
 【カイロ=蜘手美鶴】北アフリカのリビアで独裁政権を四十二年間維持し、中東の民主化運動「アラブの春」で地位を追われた元最高指導者カダフィ大佐が殺害されてから、二十日で十年が過ぎた。リビアでは現在も民主化は達成されず、東西勢力に分かれて混乱が続く。十二月に予定される初の大統領選を経て、統一政府の樹立が期待されるが、選挙に反対する動きもあり先行きは不透明だ。

■「最期」の言葉

 「(追っ手に)包囲されて食料が無い。(中部)シルトを離れるが、戦闘で死ぬかもしれない」。カダフィ氏のいとこで最側近だったアフメド・ガッダファダム氏(69)がカイロ市内で本紙の取材に応じ、死亡前日のカダフィ氏の言葉を明かした。
 二〇一一年十月二十日早朝、カダフィ氏の車列はシルト近郊で北大西洋条約機構(NATO)軍に空爆され、同氏はその後、反対派に殺害された。絶対的なカリスマ性と反対派への弾圧で政権を維持したが、民主化の動きとそれを後押しする欧米の軍事介入で失脚。十年後の今、ガッダファダム氏は「カダフィ氏は死んだが、欧米が訴えた『民主化』は実現していない。リビアは壊れ、何ももたらされなかった」と話す。

■情勢複雑化

 カダフィ...

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