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橋本大輝 世界2位の快挙にも表情いまひとつ「これで頑張る理由が見つかった。さらに強く」【体操世界選手権】

2021年10月22日 22時17分

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男子個人総合で2位となった橋本大輝(奥)。手前は優勝の張博恒

男子個人総合で2位となった橋本大輝(奥)。手前は優勝の張博恒

◇22日 体操世界選手権第5日 男子個人総合決勝(北九州市・総合体育館)
 体操の世界選手権第5日は22日、北九州市の総合体育館で男子個人総合決勝が行われ、東京五輪金メダリストの橋本大輝(20)=順大=は6種目合計87・964で銀メダルだった。優勝した中国の張博恒(21)にはわずか0.017点差。2009年に20歳9カ月で世界王者となった内村航平(32)=ジョイカル=を上回る20歳2カ月での史上最年少優勝は惜しくもならなかった。
 逆転への夢を乗せた鉄棒。わずかに一歩動いた伸身新月面の着地が、結果的に大きく明暗を分けた。得点のアナウンスに、橋本は力なくうつむく。「悔しい気持ちも多少ある。彼(張)がリアルチャンピオン。自分はまだまだ甘い」。五輪金に続く世界2位の快挙にも、表情はいまひとつ晴れなかった。
 予選をトップ通過した橋本と、僅差で2位だった張との事実上のマッチレース。橋本がつり輪で着地をピタリと止めて優位に立つと、張は5種目目の平行棒で圧巻の演技を披露する。ラストの鉄棒を迎えた時点で、橋本はトップの張を0.350点差で追っていた。
 格好のお手本があった。2016年リオデジャネイロ五輪の個人総合。5種目目を終えて2位だった内村が、鉄棒での着地までパーフェクトにまとめる演技で逆転金メダルを獲得した。鉄棒を得意とする橋本なら、再現は可能だった。
 「最後の鉄棒は腕も疲れていた。そこで決めきれない弱さ、そこの負けかなとは思う」と橋本。万感を込めて、「航平さんはすごい」。体中の疲労に、極限の重圧。そこで勝ちきる強さがなかったと語った。
 東京五輪後はインカレに出場するなどして、ほぼ休みなし。「体が動かない。練習では6種目通そうと思っても途中でリタイアしたりした。自分の調整力のなさ」。五輪へ全精力を傾けた後の世界選手権。海外の有力選手の多くが欠場を選んだ今大会で、コンディショニングにも苦労した。
 「これで頑張る理由が見つかった。この経験を糧にする。さらに強くならないとチャンピオンにはなれない」。わずか0.017差が、若き金メダリストを再び挑戦者へと変えた。

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