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放浪ゾウ誘導、保護優先をPR COP15舞台で中国ぬかりなし

2021年10月22日 16時00分 (10月22日 16時20分更新)
元の生息地へ向かう野生のアジアゾウの群れ
=20210年8月、中国雲南省普洱市で(新華社・共同)

元の生息地へ向かう野生のアジアゾウの群れ =20210年8月、中国雲南省普洱市で(新華社・共同)

  • 元の生息地へ向かう野生のアジアゾウの群れ
=20210年8月、中国雲南省普洱市で(新華社・共同)
  • 雲南省玉渓市の農家。壁に残る黒い汚れが、ゾウが体を壁にこすり付けた跡だという男性=坪井千隼撮影
  • ゾウに門扉を倒され、金具の付け根のコンクリートの土台が破壊された=坪井千隼撮影
 中国・雲南省で昨年春ごろから、野生のゾウ十五頭の群れがミャンマー国境近くから北上。畑を荒らし民家を壊しながら、省都の昆明にも入る騒ぎがあった。ゾウはこの夏に生息地に戻ったが、その間、当局はゾウへの手荒い対応を避けて誘導。昆明は国連の「生物多様性条約第十五回締約国会議(COP15)」の会場となっており、中国政府はぬかりなく「生物多様性の保護」のPRに使っている。 (雲南省玉渓(ぎょくけい)で、坪井千隼)
 門扉が取り付けられていたコンクリートの土台は壊れ、建物の壁にはゾウが体をこすり付けた跡が残っていた。「門と倉庫が壊され、トウモロコシを食べられた。ゾウなんて見たことなかったから驚いたよ」と地元農家の男性(60)は語る。
 昆明から南西に五十キロ。雲南省玉渓市黄草垻(こうそうはい)村に六月上旬、ゾウの群れが侵入した。住民は避難し、けが人はいなかった。
 男性のケースでは、ゾウの被害に政府からの一部補助があったものの、門や倉庫の修理で被害額は五千元(九万円)。男性は「ゾウも生きるためだから仕方がない」と苦笑いした。
 昨年春ごろにミャンマー国境に近い自然保護区を出たゾウの群れは、今年四月には北東...

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