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米国で「かき氷」狙うブーム 金沢のクラモト氷業 提案販売

2021年10月19日 05時00分 (10月19日 13時36分更新)

米国のアイスクリーム店で提供されたクラモト氷業の氷を使ったかき氷=6月、クラモト氷業提供

現地熱視線 県農産物でシロップ開発中

 氷製造販売の「クラモト氷業」(金沢市)は米国の飲食店にかき氷を提案する事業を始めた。ふんわりとした口溶けの日本の「KAKIGORI」は現地で新しいデザートとして人気が高く、専用の氷とかき氷機をセットで販売している。石川県産の高級ブドウ「ルビーロマン」などを使ったシロップも開発中で、地元の農産物のPRにもつなげる考えだ。(瀬戸勝之)
 同社は透明度が高く、溶けにくい「純氷」を製造して、主に地元の飲食店向けに卸している。国内市場の拡大が見込めない中、蔵本和彦専務(36)はカクテルブームに伴い、米国で品質の高い氷の需要が高まっていることに注目。二〇一九年から業務用氷の輸出を始めた。
 商品はかち割りや球状、立方体、棒状の四種類。当初は配送中に形が崩れるトラブルもあったが、梱包(こんぽう)の仕方を工夫して克服。ロサンゼルスやサンフランシスコ、ラスベガス、ニューヨークなどの高級バー、レストランへ卸先を広げていった。

クラモト氷業は米ラスベガスの見本市に出展し日本のかき氷をアピールした=6月、クラモト氷業提供

 蔵本専務が米国での新たな販路開拓に向け、次に着目したのが日本のかき氷人気だった。純氷を薄く削り出して重ね、豊富な種類のシロップやトッピングで味付けするかき氷は若者を中心に注目されている。
 卸先のバーやアイスクリーム店などで試しに出してもらったところ評判となり、各地のイベントでも行列ができるほどの人気に。今年六月、ラスベガスで開かれた食品見本市を皮切りに、純氷とかき氷機のセットで販売を始めた。
 米国に進出しているカレー専門店経営「チャンピオンカレー」(石川県野々市市)ともコラボし、現地の店で期間限定の企画も実施。地道なPR活動もあってレストランや焼き鳥店など十件に納入済み。新規開業するかき氷専門店のメニューを総合的に提案する仕事の依頼も受けている。
 また「日本らしいトッピングがほしい」という要望も多いため、ルビーロマンやユズ、加賀棒茶など県産のオリジナルシロップも試作しており、来年から一緒に提案していく予定だ。
 米国経済はコロナ禍の影響からいち早く脱し、飲食店の出店加速が見込まれているという。蔵本専務は「かき氷は集客の目玉になるメニューとなっており、需要は高いはず。日本の食文化を広めることにもつながれば」と期待する。

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