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経済再開 道筋示して 順風「第二の人生」一転

2021年10月19日 05時00分 (10月19日 09時50分更新)
宿泊客が激減し、苦しい経営が続く浦崎周治さん=18日、金沢市東山のゲストハウスで

宿泊客が激減し、苦しい経営が続く浦崎周治さん=18日、金沢市東山のゲストハウスで

金沢でゲストハウス運営・浦崎さん

 「最悪の事態も覚悟しました」
 紅殻(べんがら)格子の町家が立ち並ぶ有名な観光地・金沢市東山でゲストハウス「ステラ」を運営する浦崎周治さん(62)は、新型コロナの第一波に見舞われた二〇二〇年春を振り返った。
 四月に緊急事態宣言が全都道府県に出された後、首都圏からの観光客が途絶え、宿泊客の八割を占めた外国人はゼロに。手元資金が底を尽きかけ、スタッフを雇う余裕はなくなり、休んでもらった。
 東京都内のスポーツ用品輸入代理店を早期退職し、一六年四月にオープンした。五十七歳の時だった。
 北陸新幹線開業を機に、観光客でにぎわう故郷・金沢の活気を帰省で目の当たりにしたことがきっかけだった。不動産会社を回って空き家を探し、四室を備えたゲストハウスに改装した。
 一泊の料金は一人平均で三千円程度と格安で、日本に長期滞在する欧州やアジアの訪日客から人気を集めた。ところが、順調だった「第二の人生」はコロナ下で一転。石川県内を訪れる外国人観光客の激減で、売上高は前年比七、八割減の月が続き、国や自治体の無利子融資や支援金で何とかしのいでいる。
 石川県を対象にした「まん延防止等重点措置」が九月末に解除され、全国的にコロナ感染者が少なくなってきた今は、ようやく一息つきつつある。
 衆院選への関心は高いといい「これまで先が見通せず苦しかった。新政権には強いリーダーシップを発揮し、経済再開に向けた『ロードマップ』を明確に示してほしい」と訴える。
 「(感染拡大の)原因は観光客が多いおまえの店じゃないのか」
 金沢市片町と柿木畠で居酒屋と和食店の計三店舗を運営する「いたる」代表の石黒格(いたる)さん(57)は、従業員から伝えられたうわさが忘れられない。石川県内がコロナ第一波に見舞われた昨年五月のことだった。
 石黒さんはノドグロ料理専門店「のど黒めし本舗いたる」などを経営し、観光客に人気だった。それだけにコロナの影響は大きく、経営は苦しかったが、石川県の要請に応じ、時短営業や休業に協力してきた。
 飲食業界はコロナ下で、時短要請などに翻弄(ほんろう)されてきたが、石黒さんは「みんな手探りだったし、政治に文句はない」と言い切る。ただ、飲食業界はまだ苦境にあえいでおり「『Go To イート』のような支援策を続けてほしい」と求める。(瀬戸勝之、高岡涼子)

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