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二宮和也が演じる日本人捕虜、生への希望伝えたい 2022年公開『収容所から来た遺書』主演

2021年10月18日 05時00分

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映画「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(仮題)に主演する二宮和也

映画「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(仮題)に主演する二宮和也

  • 映画「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(仮題)に主演する二宮和也
  • 映画のモデルとなった山本幡男さん
 アイドルグループ「嵐」の二宮和也(38)が、映画「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(仮題、2022年公開)に主演することが17日に決まった。先の大戦直後に極寒で劣悪な環境のシベリアの強制収容所に捕虜として抑留された実在の日本人が、生と帰国する希望を持ち続けた姿を珠玉の人間賛歌として描く。俳優としても評価の高い二宮は大作の撮影に向け、小道具や衣装の細部に気を配るなど並々ならぬ意欲を示している。
 ◇   ◇
 主役の山本幡男(はたお)を演じる二宮は今月下旬に始まる撮影を前に「“ただただ帰ることを思って、行ってきます”」と、短いながらも万感の思いを込めたコメントを寄せた。
 原作は作家の辺見じゅんさん(1939~2011年)の「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(文春文庫)。丹念な取材から当時の過酷な収容所生活をリアルに描くとともに、虐げられた日本人捕虜の心情を細やかに表現した感動作。同書は講談社ノンフィクション賞と大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。発行部数20万部を超えるベストセラーだ。
 映画の主な舞台は、零下40度にもなる厳冬の強制収容所。わずかな食料で1日10時間を超える厳しい労働が続く。栄養失調や自殺で死にゆく者が相次ぎ、捕虜同士のいさかいも絶えない中、山本は日本にいる家族と一緒に過ごす日々を信じ周囲に「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやってきます」と唱え、仲間たちを励まし続けた。捕虜たちは山本を慕い、病身の彼のため驚きの行動に出る。
 メガホンを取るのは「64―ロクヨン|前編/後編」(16年)など骨太な社会派ドラマから恋愛物語までジャンルを超えて卓越した演出力で知られる瀬々敬久(ぜぜ・たかひさ)監督(61)。瀬々監督は「どんな状況でも『それでも生きろ』『希望を捨てるな』、そんなメッセージが山本さんの苛烈な人生からは伝わってきます」と話す。
 島根県・隠岐諸島の山本さんの生家跡を訪れたことを明かし「目の前はすぐに海。海はどこまでも続くようで、ここから人生を始め、シベリアの果てにたどり着いた、途方もない旅に思いをはせました」と映画化への大きな収穫を得たようだ。「山本さんら多くの人々を追い詰めてしまった状況を再び作らないよう、戦争の起こした悲劇がもう再び起こらないよう、思いを込めて映画に取り組んでいきたい。そう思っています」と意気込んでいる。
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 ◆二宮和也と映画 二宮は映画でも高い演技力と表現力で俳優としての才能を発揮している。「母と暮らせば」(15年、山田洋次監督)では女優の吉永小百合(76)とダブル主演。演じたのは長崎の原爆で3年前に命を落とした大学生の息子役で、吉永演じる母親のもとへ亡霊となって現れ、心を通わせる。この演技で第39回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞。若き検事を演じた「検察側の罪人」(18年、原田眞人監督)で第42回同賞優秀助演男優賞などを受賞。また、太平洋戦争を題材に描かれたクリント・イーストウッド監督作の「硫黄島からの手紙」(06年)では若き陸軍兵を演じて国内外に鮮烈な印象を残した。
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