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<土曜訪問> 橋迫瑞穂さん(社会学者)

2021年10月16日 16時00分 (10月16日 16時00分更新)
橋迫瑞穂さん

橋迫瑞穂さん

 十数年前、江原啓之さんのテレビ番組などが火を付けた「スピリチュアル」ブーム。霊的な力を含意する「オーラ」「パワースポット」などの言葉は、本や雑誌、観光地など、ごく身近に流通している。そんな「スピリチュアル市場」の中心は女性客。中でも、妊娠、出産と結び付いたコンテンツの人気に注目するのが、社会学者の橋迫瑞穂さん(42)だ。
 「くだらないコンテンツだと笑い、愚かだと批判するのは簡単。でも、それは知的な怠慢です」。人生の重大局面で女性は何を求め、「スピリチュアル」はどう応えたのか。手短なオカルト批判の陰で、私たちは何か見落としていないか。
 橋迫さんは、スピリチュアル市場で特に目立った三つのテーマで出版動向を調査し、新著『妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ』(集英社新書)で詳しく分析している。
 「子宮系」の本は子宮に神秘性を見いだし、「子宮は宇宙と交信している」「子宮の声を聞こう」などと主張する。そして、子どもは生まれる前の記憶を持つとする「胎内記憶」、近代医療に頼らず、命懸けの出産を称賛する「自然なお産」の三つだ。
 「これらがコンテンツとしてまとまってきたのは、東日本大震災以降です」
 当...

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