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手のひら熱でクールダウン 県立大生が小型冷却装置

2021年10月16日 05時00分 (10月16日 10時45分更新)
学生たちが開発した手のひら冷却装置=野々市市末松で

学生たちが開発した手のひら冷却装置=野々市市末松で

  • 学生たちが開発した手のひら冷却装置=野々市市末松で
  • クラウドファンディングを始めた県立大の学生たち=野々市市末松で

商品化へ資金募る

 県立大環境科学科(野々市市)の四年生ら四人が、手のひらの体温の熱を利用した小型冷却装置を開発した。熱中症予防や教育現場での活用を想定し、冷却装置の商品化に挑戦している。昨年度、北陸先端科学技術大学院大(能美市)主催のビジネスコンテストで、高く評価されたことがきっかけ。商品化に向けた試作品を製作するため、クラウドファンディングで資金を募っている。 (青山尚樹)
 学生らは、温度差を利用して熱を移動させ、冷却したり加熱したりする「ヒートパイプ技術」の仕組みを、大学の講義で学んだ。熱中症予防に活用できないかと話し合い、冷却装置を開発した。
 冷却装置は、内部に水を真空で閉じ込めた、銅と透明な塩化ビニール管で作られ、長さ約二十三センチ。銅の部分を手で握ると、手のひらから体温の熱が銅を伝い、通常一〇〇度の沸点が真空状態で三四〜三六度に低下した水が水蒸気になる。水蒸気はビニール管の部分で冷えて水に戻る。この熱の循環で、冷却装置が手のひらの熱を奪い、体温を冷やす。熱中症予防が期待されることに加え、氷と違って冷えすぎず、手に持って使いやすい利点もある。
 沸騰する様子を観察でき、理科や科学の教育現場での活用も目指す。メンバーの野村智子さん(22)は「中高生が沸点や熱伝導の仕組みを理解するのにも役立てれば」と話す。
 現時点では、パイプ内の真空は三、四日ほどしか保てず、持続性が課題。握りたくなるようなデザインに切り替えるなど工夫を凝らしていく。リーダーの藤原昌敬(まさたか)さん(23)は「いずれは後世に残るグッズにしたい」と意気込む。
 目標額は十一月四日までに百二十万円。プロジェクト名は「世にも奇妙な保冷剤の試作」。支援者には県立大で生産した農作物などを贈る。

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