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鈴木大拙館10周年特別展 幾多郎、宗悦との絆に迫る 

2021年10月14日 05時00分 (10月14日 11時57分更新)
10周年の特別展。鈴木大拙と西田幾多郎の書を並べて展示した=金沢市本多町の鈴木大拙館で

10周年の特別展。鈴木大拙と西田幾多郎の書を並べて展示した=金沢市本多町の鈴木大拙館で

 金沢市本多町の鈴木大拙館が十八日で開館十周年を迎えるのを記念した特別展「みずにあとなし」が、同館で開かれている。市出身の仏教哲学者鈴木大拙と、十代のころからの親友でかほく市出身の哲学者西田幾多郎のほか、大拙のまな弟子で民芸運動を提唱した東京出身の柳宗悦にまつわる展示品もあり、ゆかりの人々との交流をひもとく。十二月十二日まで。
 大拙のしたためた「竹影、かいを掃って塵動かず 月、潭底たんていを穿って水に痕無し」という禅語の書を展示。竹の葉が風にそよいで、影が石段に映ってほうきのように動いても、地上のちりは動かないように、月の光が水の底を照らしても穴は開いていないという意味。同じ禅語を西田も取り上げており、二つの作品を隣に並べて展示した。
 西田の書はバランスが取れ、掛け軸になっているが、大拙の書には下方には別の漢字をメモしてあり、無造作な作品から計算を嫌う人柄がうかがえる。
 柳宗悦の書や著作も並ぶ。同館と交流協定を結んでいる県西田幾多郎記念哲学館(かほく市)と、日本民芸館(東京都目黒区)から所蔵品を借りた。計三十五点で、途中で展示物が入れ替わる。
 学芸員の猪谷聡さんは「気楽な気持ちで見て」と呼び掛け「今後ものんびり過ごせる場所、自分と向き合う場としてここで時を過ごしてほしい」と話した。
 一般三百十円、六十五歳以上二百十円、高校生以下無料。(鈴木里奈)

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