偉大なオリンピアン・山西利和らと同じチームに!競歩・諏方元郁、学ぶ事は沢山…「早く2人に追いつきたい」
2021年10月13日 07時47分
◇羽ばたけ中部勢
ハイレベルな環境に身を置いて、世界を目指している。競歩の諏方元郁(21)は今年1月に愛知製鋼に入社。東京五輪20キロ競歩で銅メダルを獲得した山西利和(25)や同五輪の50キロ競歩に出場した丸尾知司(29)と同じチームに加入した。偉大な先輩達の背中を追い、日々、汗を流している。
愛知製鋼に加われたことは本当にうれしかった。一方で毎日の練習では緊張が絶えない。諏方は「他の2選手がオリンピアンですから。比べられるし、自分はまだまだ弱い。早く2人に追いつかないといけないとも思います」と言う。生半可な気持ちではついていけない。本当に必死だ。
新潟・中越高3年春に競歩を始めた。その夏の全国高校総体5000メートルでは決勝に進出した。卒業後も地元新潟で競技を続けていたが、大会で好タイムを出した姿が目に留まり、愛知製鋼にスカウトされた。思いも寄らぬオファーを受け、名門チームの仲間入りした。
愛知製鋼といえば、東京五輪メダリストの山西、同五輪に出場した丸尾の2人が所属。願ってもない環境だった。特に諏方にとって山西は以前からあこがれの人物。2019年世界選手権(ドーハ)の前からレースを見ていたという。「僕と同じく身長は高くないのに、周りを圧倒する歩きをします。本当にすごい」と心酔している。
勉強になることはもちろん多い。「オリンピアンになれる人は、芯となるものがあります」。練習メニュー、取り組み姿勢、フィジカルトレーニングの種類、さらには日常的な話まで「いろいろアドバイスをいただいてます」と感謝する。
9日に出場した中部実業団選手権(多治見・星ケ台競技場)では、男子5000メートル競歩で他を寄せ付けずに完勝した。ただ「優勝といえども反省点が残ります」と、20分19秒75というタイムに全然満足できなかった。気温が高く、レース前から水分をもう少し多く摂取すべきだったと悔いた。ただ、それも一つの経験になった。
愛知製鋼の阿部芳規コーチ(38)は「動きがまだ完成されていません。スピードを上げたときフォームが崩れてしまう。でもハングリー精神がある。着実に自力は付いてきています」と評する。まだまだ未完成。裏を返せば伸びしろがあるということ。諏方も「日本の競歩は世界トップクラス。そこに食い込める歩きを今シーズン中に見せれるようにしたい」と意気込む。いずれは先輩達のように世界の舞台で戦えるよう歩み続ける。
▼諏方元郁(すわ・もとふみ)1999年10月22日生まれ、新潟県長岡市出身の21歳。身長169センチ、体重56キロ。長岡市立宮内中1年から陸上を始め、主に長距離や駅伝に取り組む。新潟・中越高3年の時に競歩を始め、卒業後は中越よつば森林組合をへて、今年1月に愛知製鋼に入社。2020年の日本ランキング10位。
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