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頭もほぐす体操教室 再開 小松の90歳インストラクター・吉田さん

2021年10月13日 05時00分 (10月13日 10時26分更新)
体操教室で壇上で手本を見せるインストラクターの吉田力雄さん=小松市芦城センターで

体操教室で壇上で手本を見せるインストラクターの吉田力雄さん=小松市芦城センターで

100歳を目指し「続けたい」

 今年八月に九十歳を迎えた小松市寺町の体操インストラクター吉田力雄さんが、市内で体操教室を開いている。所属する日本レクリエーション協会(東京)の認定インストラクターの中では北陸三県(石川、富山、福井県)で最高齢、講師歴は三十七年目になる。「健康づくりには全身を動かす体操が一番」との信念を自ら体現しながら、体操の素晴らしさを伝え続けている。(井上京佳)
 ラジオ体操は「一、二、三、四」とリズムよく、きびきびと。足上げや上体起こしもお手のもの−。新型コロナウイルスの感染が落ち着いた今月六日、市芦城センターで、吉田さんは約二カ月ぶりに教室を開いた。
 五十〜八十代の受講生四十二人を前に、壇上で手本を見せた。関節をほぐすウオームアップ、指先や肩の運動、下半身の筋力強化など、十曲の音楽に合わせて一時間体操をした。現在は週に五回教室を開き、計二百五十人を教えている。受講者数はこれまでに累計三十五万人を超えた。
 体操講師になるきっかけは、五十代で病院の事務職員として働き始めたことだった。脳梗塞の後遺症などで気を落としながらリハビリに臨む患者や、支える家族の苦労を目の当たりにし、心を痛めた。運動不足を解消し健康寿命を延ばそうと、仕事の傍ら、体を動かすレクリエーションを学び、市内で体操教室を開くようになった。インストラクターのほか、一級ラジオ体操指導士などの資格を持つ。
 教室での体操は「若い力」「サザエさん」など親しみやすい曲に合わせて、吉田さんが振り付けている。吉田さんは「歌を口ずさみながら運動すると頭も働いて一石二鳥」と言い、これまでに七十通りの体操を作った。十年以上教室に通う同市桜木町の金栄寿(かなえとし)さん(75)は「音楽に合わせて体を動かすのが楽しい。教室のおかげで筋力が付いて健康になった」と喜ぶ。
 体操の他に、吉田さんは書道が得意で写経が日課という。「心の健康が体の健康の源」と話し、写経と体操を組み合わせた教室も企画中という。
 日本レクリエーション協会によると、全国約三万五千人のインストラクターのうち、九十代は二十六人で最高齢は九十九歳の女性。吉田さんは「ここから十年続けるのは簡単ではないけれど、できる限り教室を続けたい」と、百歳を目指し意欲を燃やしている。

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