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クロダレース(石川県小松市) 女性下着生地 最先端の小物に

2021年10月12日 05時00分 (10月12日 09時49分更新)
製造工程で余ったレースを使ったファッション小物(手前)や、再生糸で編んだレース(中央)、印刷加工をしたレース=石川県小松市で

製造工程で余ったレースを使ったファッション小物(手前)や、再生糸で編んだレース(中央)、印刷加工をしたレース=石川県小松市で

  • 製造工程で余ったレースを使ったファッション小物(手前)や、再生糸で編んだレース(中央)、印刷加工をしたレース=石川県小松市で

おしゃれも無駄なく

 繊細な柄のレースで作られたシュシュや、タッセルピアス、付け襟。流行の最先端を走るおしゃれなファッション小物は、女性のアンダーウエア用のレースを手掛けるクロダレース(石川県小松市)が、製造工程で余った生地を有効活用して作った商品だ。
 レース機は生地の幅によって二十本、三十本単位と、まとまった数で編み上げる構造になっている。後工程でカットして納品しているが、顧客の注文数によっては端数が生じてしまう。新製品のサンプル作りでは、余剰分の方が多くなってしまうケースもあったという。
 同社のレースは端を処理しなくてもほつれない丈夫さが特徴。吉田英男社長(43)は「余った生地の使い道はないか」と長年、思いを巡らせてきた。そんな折、オーガンジーやレースなど、透ける素材で作られた髪飾りやビッグシュシュの流行を耳にし、「これなら作れるはずだ」と思い立った。
 昨年末に第一弾のシュシュを製作。「女性ファッションのトレンドには常に敏感でいるよう気をつけている」といい、その後、商品の種類を増やしている。
 九月からは、ほぼ100%再生糸を使ったレースの製造を始めた。取引先から「サステイナブル(持続可能)な素材を扱いたい」という声が高まってきていることも背景にある。
 本格的なPRはこれからだが、吉田社長は「通常の糸で編んだレースよりもマット(つや消し)な質感に仕上がる。どんな柄、幅でも編むことができるので、多様なニーズに応えられる」と自信をのぞかせる。
 さらに目下、挑戦しているのは白地のレースに花柄などを印刷してカラフルに仕上げるプリント加工だ。染色工程で大量に出る排水の削減につなげる。持続可能な開発目標(SDGs)(6)の「安全な水とトイレを世界中に」にも貢献する取り組みという。
 環境負荷や労働環境など衣料業界にまつわる社会問題が注目される中、「メーカーとして目標(12)の『つくる責任つかう責任』をどれだけ達成できるかが重要だと考えている」という吉田社長。「身に着けた女性が自分らしく、幸せを感じる」レース作りで、住みよい未来を残せるよう実践している。(高岡涼子)

【会社メモ】1968年、「黒田レース」として創業、93年に現社名に変更した。2005年にデザイン・開発部門を独立させ、KURODA TEX(現YOSHITA TEX)を設立。切った後に端の処理をしなくてもほつれないレースを開発し、特許を取得している。従業員数は80人。本社は小松市国府台5。

【SDGs】「誰一人取り残さない」という考え方のもと、人種や性別、地域などを超えて地球上のみんながそろって幸せになることを目指す国連の目標。「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」「人や国の不平等をなくそう」など17のテーマ別の目標がある。SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。


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