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打てて守れる選手に  広島育成2位 前川内野手  

2021年10月12日 05時00分 (10月12日 09時47分更新)
広島に育成2位指名され、チームメートに祝福される前川選手(中央)=11日夜、敦賀市の敦賀気比高で(林侑太郎撮影)

広島に育成2位指名され、チームメートに祝福される前川選手(中央)=11日夜、敦賀市の敦賀気比高で(林侑太郎撮影)

 課題だった精神面成長

 十一日に東京都内で開かれたプロ野球ドラフト会議で、敦賀気比高の前川誠太内野手が広島に育成2位指名された。今夏の甲子園で八強に進んだチームをけん引した十八歳は、強気な姿勢を身に付け、走攻守そろった好選手に成長した。=<1>面参照 (谷出知謙)
 外が真っ暗になった午後七時四十分。諦めることなく、信じていた瞬間が訪れた。「今までにないドキドキとうれしさ。打てて守れる選手に、日本を代表する選手になりたい」
 小学一年生から野球漬けの日々。普段は読書をしないが今春、一冊の本を手に取った。「僕は昔からメンタルが弱い。成長につながるならと思って」
 三番に座りながら無安打に抑えられ、初戦敗退した選抜大会後の出来事だ。故障が重なり、遊撃の守備でも打席でも、自信がなさそうな姿を小中学校の時の指導者が見た。「やっぱり精神が弱いな」と本をくれた。そこにはトップアスリートの心の持ちようが書かれ、一週間かけて熟読した。
 「わくわくは伸びる選手をつくる」「ベストパフォーマンスができる時は脳が肯定的」。大切な言葉をノートに記し、練習にも大会にも持参した。ピンチで弱気になるのではなく、攻める気持ちが大事だと気付いた。「考え方が変わった」。最後の夏、甲子園で形になる。
 勝負強さを買われて五番を打ち、10打数4安打3打点。得意な守りでも、引かずに打球へと向かっていく姿勢を随所に見せた。北嵯峨(京都)のエースだった父と同じで準決勝に進めなかったが、この日夢をかなえた。「けがでプロを諦めた父に、俺の分までと言われていた」。仲間たちの祝福を受け、笑顔が咲いた。

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