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「五輪明けから変わったよね」と囁かれる中日・京田の打撃 左方向へのしぶとい打球生む“2つの意識と1つのコト”

2021年10月10日 10時15分

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9回表1死満塁、京田が勝ち越し2点打を放つ=9日

9回表1死満塁、京田が勝ち越し2点打を放つ=9日

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇9日 DeNA2ー4中日(横浜)
 三嶋か、伊勢か、はたまたエスコバーのイニングまたぎか。三浦監督は三択から伊勢を選び、中日は最下位転落を逃れた。他の二択ならどうだったのか。それは野球の神様にしかわからない。スコアブックをつけてわかるのは、9回を締めるのがこれほど難しいのか。9回が固まらないチームは、これほど苦しむのかの2つだけだ。宣銅烈、岩瀬仁紀にR・マルティネス。歴代の名クローザーを輩出してきた中日では、なかなかない悩みである。
 とはいえ、よく打った。3連打で追いついた。高松のバント失敗を加藤翔が四球を選んで帳消しにし、京田が決めた。もちろん価値があるのは9回の一塁強襲安打。だけど成長の跡が見えるのは、5回の左翼前へのポテンヒットかもしれない。
 「五輪明けあたりから京田の打撃、変わったよね」。最近、よく耳にする言葉である。なるほど9月は月間打率3割9厘。10月も2割7分3厘と大きく崩れることがなく、京田に最も欠けていた「安定」が見て取れる。何が変わったのか。逆方向への安打が増えている。象徴的なのは木下雄介さんの追悼試合(9月5日、DeNA戦)でエスコバーから打った、左翼線ギリギリへの適時二塁打だろう。
 どこが変わったのか。彼が意識、取り入れていることが3つある。まずは「左膝で打つ」感覚。次に「胸のマークを最後まで投手から隠す」という意識。そして投手がタオルでシャドーピッチングをするように、シャドースイングをすることだ。投球をコンマ1秒でも長く見ることで、ボール球に手が出る数が減った。右肩の開きや左肩の突っ込みを抑制することで、強い打球が増えた。タオルにより「しなり」を体感でき、バットを棒ではなくムチのように扱える。
 「もっと他にもあるんですが、一つ、一つを忘れないように取り組んでいます」。結果として左方向へのしぶとい打球が増えてきた。詰まって落とす。好打者が必ずもっている技の一つである。

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