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「茅葺き」風格取り戻す 屋根修復完了の法要 門前・阿岸本誓寺

2021年10月8日 05時00分 (10月8日 10時49分更新)
茅葺き屋根が修復された阿岸本誓寺=輪島市門前町南で

茅葺き屋根が修復された阿岸本誓寺=輪島市門前町南で

  • 茅葺き屋根が修復された阿岸本誓寺=輪島市門前町南で
  • 茅葺き屋根の修復完了を記念して営まれた法要=輪島市門前町南で
 築二百三十年近い茅葺(かやぶ)きの巨大な屋根の本堂が県文化財に指定されている輪島市門前町南の阿岸本誓寺で七日、屋根の修復工事完了に伴う法要が営まれた。草が茂るなど老朽化が激しかったが、二〇一八〜二〇年度に実施された工事で、風格ある外観を取り戻した。(日暮大輔)
 本誓寺にゆかりのある真宗大谷派寺院の住職や地元の門徒ら約二十人が参列した。門徒らは読経が響く中、焼香し手を合わせた。門徒総代の森下善一さん(72)は「屋根の修復は長年の悲願だった。これから二十〜二十五年は大丈夫だ」と喜んだ。阿岸宏照住職(77)は「法要を終え、一段落して、安心したという思いです」と話した。
 寺は鎌倉時代の一二六八(文永五)年の創建と伝わる。現存の本堂は江戸時代の一七九二(寛政四)年に再建され、真宗寺院としては能登最古、最大とも言われる。特に茅葺き屋根は見応えがあり、岩手県の正法寺本堂、山形県の出羽三山神社神合祭殿と並び「日本三大茅葺き屋根」とも言われる。
 総茅葺きの屋根は老朽化すると雨漏りなどが生じるため定期的にふき替えが必要。かつては一帯の住民が総出で相互の助け合いとして共同作業でふき替えを実施したが、過疎化で門徒も減り、人手と高額の費用負担が課題になっている。
 このため市などが支援。森下さんや市教委文化課によると、二〇一七年に設計計画を行い、一八年から修復に着手。本堂の工事は二〇年十月に完了した。総事業費は約一億四千万円で、県が半分、市と門徒らが残りを負担した。門徒減少で地元負担が大きかったため、市はインターネットのふるさと納税サイトで寄付を募り、千八百万円以上を集めた。

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