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FM Haro!#えんしゅう ロケ地反響ばねに

2021年10月8日 05時00分 (10月8日 05時03分更新)
映画に登場するスーパーのロゴ入りエコバッグをPRする大屋敷裕通社長=浜松市北区のスーパーキムラで

映画に登場するスーパーのロゴ入りエコバッグをPRする大屋敷裕通社長=浜松市北区のスーパーキムラで

  • 映画に登場するスーパーのロゴ入りエコバッグをPRする大屋敷裕通社長=浜松市北区のスーパーキムラで
  • スーパーキムラで撮影された(左から)松坂桃李さん、古田新太さんが登場する映画「空白」のワンシーン=スターサンズ提供
  • 小佐野記者
 浜松市北区細江町のスーパーマーケット「スーパーキムラ」が、全国公開中の映画「空白」(吉田恵輔監督)の主要な舞台の一つとして登場する。同店は作中の店名「フレッシュスーパーアオヤギ」のロゴ入りエコバッグを抽選でプレゼントするキャンペーンを実施中だ。撮影の裏話や映画の反響を聞きに、店のバックヤードを訪ねた。 (小佐野慧太)
 「松坂桃李さんが出演する映画を撮ると聞いて、詐欺じゃないかと疑った」。映画の印象的な場面にも使われた事務室で、大屋敷裕通社長(61)は笑った。昨年一月、映画関係者が店を直接訪れ、ロケ地の候補になっていると伝えられた。映画のパンフレットによると、程よい年季と生活感あふれる建物に、吉田監督がロケハン中に一目見て気に入ったという。
 映画は、一人娘を交通事故で亡くした漁師、添田(古田新太さん)と、事故の原因をつくってしまったスーパーの店長、青柳(松坂桃李さん)の葛藤を描く。添田の執拗(しつよう)な追及や、加熱するマスコミの報道によって、青柳は精神的に追い詰められていく。添田の不寛容は別の悲劇を招き、添田は自分の心を見詰め直さざるを得なくなる。
 撮影は昨年三〜四月に店の定休日を利用して行われた。撮影に立ち会い、エキストラ出演もした大屋敷さんは「古田さんの演技は本当に怖かった。役者さんはすごい」と振り返る。
 映画の中では店に苦情の電話が殺到したり、落書きをされたりと、決して良くは描かれない。ただ、大屋敷さんは「日常で誰もが陥るかもしれない落とし穴がリアルに描かれ、終盤には救いがある。最初は引き受けようか迷ったが、今では撮影をしてもらえて良かったと思っている」と話す。
 九月二十三日に公開されると、来店者から「重いテーマの映画だけど、見て良かった」「社長さん、映っていたね」と声を掛けられるように。普段は訪れない来店者の姿も最近よく見かけるという。
 ロゴ入りエコバッグが当たる抽選は、店に映画の半券を持参すれば参加できる。大屋敷さんは「うちの店もアオヤギのように大型店に押され気味だが、映画の公開をばねに地域密着の店として長く営業を続けていければ」と願っていた。抽選の応募期間は今月末まで。

◆小佐野記者のひとこと

 スーパーキムラは天竜浜名湖鉄道の気賀駅周辺に住む人の生活には欠かせない店だ。人気なのが総菜。日替わりの弁当や丼ものが、ずらりと店内に並んでいる。映画の中のアオヤギも、総菜が名物の店として描かれる。設定の上でもスーパーキムラそのものだ。

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