中小企業向けのSDGs講座 一般社団法人SDGs支援機構(東京都) 

2020年5月20日 02時00分 (5月27日 05時06分更新)

    最重点目標

社会貢献の喜び発信

 動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」の「SDGsチャンネル」はアニメーションと軽快な音楽に合わせ、十七の目標を分かりやすく解説している。「貧困」「ジェンダー」「働きがい」…。言葉の意味だけでなく、それらを巡る世界の現状と課題が、二分ほどの動画にまとまる。このチャンネルを運営するのが、金沢市に事務局を置く一般社団法人「SDGs支援機構」だ。
 代表理事の河上伸之輔さん(39)は二〇一八年の設立以来、地域の中小企業に赴き、事業活動とSDGsのつながりを考える勉強会を開催。その成果を資料にまとめ、活用してもらっている。さらに、後進を育てようと、SDGsビジネスコンサルタントの養成講座も開く。これまでに約四十人が受講し、全国で活躍している。
 SDGsの普及に力を注ぐようになった転機は、金沢青年会議所(JC)のメンバーとして、SDGsの取り組みを担当したこと。当初は「発展途上国支援くらいにしか思っていなかった」が、その理念を学ぶうち、自身が経営する会社の理念と重なることに気が付いた。
 河上さんは大学卒業後、証券会社に就職し、東京で営業マンとして働いた。新規顧客の開拓にはやりがいを感じた。だがより多くの手数料を得るため、盛んに株式の売買を勧めることに違和感を抱いた。「お客さんは信頼して買ってくれる。でも、自分はノルマのために、お客さんのためにならないことをしている、と。急激にやる気がなくなった」
 リーマン・ショックを機に証券会社を辞め、三十歳の時、妻の実家がある石川県で不動産賃貸会社を起こした。「利益の最大化のためでなく、社会課題を解決し、誰かの挑戦を支える会社にしたい」と、クラウドファンディングサイトの運営や新進芸術家の援助、事業のスタートアップ支援などを広く手掛けてきた。
 証券マン時代の苦い思いが、SDGsの重要性を知る原体験になった。「人は、高い給料がもらえるからといって働けるわけではない。働き方改革というが、働く時間を減らせば良いというものではない」。河上さんはこう力を込める。「SDGsを取り入れることで、自分の仕事が社会に役立っていると感じられる。それが、働きがいや働く喜び、幸せにつながる」 (高本容平)

SDGsを伝える子ども向けのアニメーションを紹介する河上さん=金沢市で

【会社メモ】 一般社団法人SDGs支援機構 2018年設立。東京に拠点があり、中小企業や経営者団体を対象に、講座やワークショップを通じてSDGsの推進を支援している。講演活動やSDGsの推進者の育成も手掛ける。SDGsに関するウェブサイトやユーチューブの公式チャンネルも運営する。
【メモ】 SDGs  「誰一人取り残さない」という考え方のもと、人種や性別、地域などを超えて地球上のみんながそろって幸せになることを目指す国連の目標。「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」「人や国の不平等をなくそう」など17のテーマ別の目標がある。SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。

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