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何かしっくりこない中日の戦力外通告、応援歌の変更に選手の故障情報も…これを機に骨太で軸がしっかりした球団になってほしい【増田護コラム】

2021年10月7日 15時37分

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6日の広島戦の8回、代打で出場したが三振に倒れた武田

6日の広島戦の8回、代打で出場したが三振に倒れた武田

 中日の武田健吾外野手(27)が7日、戦力外通告を受けた。前日の広島戦でも代打出場していたため世間はこのニュースを驚きをもって受け止めた。この決定は、球団は与田監督とも話し合った末の結論だったという。
 監督続投か新体制か。なにもアナウンスがない状況で確かに難しい判断だったとは思うが、何かしっくりとはこない。これを機に骨太で軸がしっかりした球団になってほしいと思うのは筆者だけか。
 伝統的に中日は監督にチームを丸投げしてきた。典型的な成功例は1987年に就任した星野監督。自らの情報を駆使し、巨人との争奪戦を制してロッテの落合をトレードで獲得。その後も宿敵巨人の西本と中尾を交換するなど度肝を抜くチーム改革を実現した。知人のツテでドジャースと交流を深め、外国人の獲得ルートも開いた。当時の球団は任せるのが仕事だった。いま、そんな豪腕の持ち主はどこを探してもいない。
 中日では、監督の意向を受け、応援歌の変更をめぐって騒動になったのも記憶に新しい。選手の故障情報について公表せず、それがコロナ禍で誤報を生んだこともある。平田もインスタグラムで病気を告白し、球団が後で発表する事態となった。何かがおかしい。
 参考になるのは広島だと思う。親会社がなく独立経営。経営も苦しくて常に「身売りせえ」と非難を浴びた。持続可能な球団運営に腐心していたそんな1980年代に筆者は担当記者を務めた。
 高騰する外国人選手への費用負担を軽減するため、ドミニカ共和国に野球アカデミーも建設したが、なるほどと思ったのは「うちはコーチも育てる」との方針だった。初優勝した古葉監督が大洋に移籍した時、おもだったコーチ、マネジャー、敏腕スカウトまで流出した。これにこりた球団が大方針を決め「監督がよそから連れてくるのも3、4人まででお願いしている」とのことだった。大リーグから黒田を呼び戻した球団の手腕も語り草だ。
 大リーグでも監督を招聘するときに候補者と面談するという。今後、中日も参考にはできないものか。待遇だけでなく、ファンサービスへの協力など細かな条件を話しあってはどうだろう。まずその前に球団がトレードなどの情報収集力、決断力を持ってほしいものである。

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