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<五郎丸歩の願い スタジアムの外から> (4)チーム力もホスピタリティーも深くなった日本の懐

2019年8月20日 02時00分

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米国に勝利して初の1大会3勝目を挙げたラグビー日本代表=2015年10月、英グロスターで(共同)

米国に勝利して初の1大会3勝目を挙げたラグビー日本代表=2015年10月、英グロスターで(共同)

  • 米国に勝利して初の1大会3勝目を挙げたラグビー日本代表=2015年10月、英グロスターで(共同)
  • ラグビーW杯から帰国し、大勢のファンの歓声を受ける五郎丸(中)ら=2015年10月13日、羽田空港で(北田美和子撮影)
 ラグビーのW杯日本大会が開幕する9月20日まであと1カ月となった。日本代表は前哨戦のパシフィック・ネーションズ・カップ(PNC)を3戦全勝で8年ぶりに制し、世界ランキングは過去最高に並ぶ9位に浮上した。2015年大会の日本代表だったFB五郎丸歩(33)=ヤマハ発動機=の連載4回目とともに、前回大会に続き主将を務めるフランカーのリーチ・マイケル(30)=東芝=の大会直前の思い、1次リーグで日本と同組の対戦相手情報をお届けする。
 -日本代表メンバーは今月29日に発表される。本番がいよいよ近づいてきた。
 五郎丸「PNCはメンバー入りをアピールするラストチャンスの大会だった。ただ、メンバー発表まで選手同士の生き残りをかけた争いは続く。そんな中で迎える網走合宿は、本番に向けての最後の詰めの段階となる。合宿後にメンバーが絞られ、(最後のテストマッチの)南アフリカ戦(9月6日、熊谷)に臨む。チームはそこへ向けて、ようやく一つになっていく」
 -PNCで日本は対戦チームに応じて戦術を変え、4年前にはない懐の深さを見せた。
 「この4年間、スーパーラグビーや世界のトップチームと戦う経験を積み、力を付けている。引き出しが多ければ多いほど、相手は分析しにくい。われわれのころは『ジャパン・ウェイ』と呼んで、キックを蹴らずに戦うスタイルの確立が大きなテーマだった。今の代表はリザーブのレベルも上がった。誰が出ても同じレベルで戦えるのは、4年前になかった。ベンチでうずうずしている感じが伝わってくる。フィジー戦(7月27日)では、WTBレメキが、途中出場後すぐに自分の持ち味を出し、チームを勢いづけた」
 -今、日本代表はリーチ主将を中心に、鎖国など日本の歴史を学んだり、俳句を詠んだりして、桜戦士の自覚や誇りを植え付けようとしている。
 「いい取り組みだと思う。日本は勝つだけがW杯でないレベルまできている。自国開催とあれば、代表チームのホスピタリティーも必要になる。15年メンバーは、19年をいかに盛り上げるか、次のメンバーにバトンをどう渡すかを考えていた。そのために必要なのは、ラグビーを認知してもらうこと。クリアしなくてはいけない一番の問題が、外国出身者の多いチーム編成だった」
 「生まれた時からいろいろなルーツの人に囲まれているフランスなど、世界に出たらごく自然なことだけど、五輪とサッカーW杯が中心の日本だと、違和感を覚える人が多い。日本人しか認めない社会にラグビーのような文化を知ってもらうには、W杯が絶好の機会になると思った。負けて伝わるとは思っていなかった。だから、4年前は勝つのが手段で、外国出身者の存在、日本代表を認めてもらうのが最終目標だった」
     ◇
 W杯通算1勝で臨んだ前回大会は、南アフリカ戦の大金星など3勝を挙げた。1次リーグ突破はならなかったが、選手たちは勝利と、その先にある目標を見据えていた。 (構成・末松茂永)

◆ラグビーの代表資格

 (1)当該国・地域で出生(2)両親、祖父母の1人が当該国・地域で出生(3)36カ月継続か通算10年にわたり当該国・地域に居住(2020年12月31日以降、継続居住期間は36カ月から60カ月に延長される)。ちなみに、資格が厳格化される以前の1990年代、現日本代表のジョセフHCはNZ(95年)と日本(99年)の両代表でW杯に出場した。

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