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50年前にCO2の影響見抜く 物理学賞の真鍋氏、未来の危機を予測

2021年10月6日 05時00分 (10月6日 05時01分更新)
 地球上の二酸化炭素濃度が上がれば、気温が上がり、地球環境に重大な影響を及ぼす−。二〇二一年のノーベル物理学賞受賞が決まった真鍋淑郎・米プリンストン大上席研究員は、五十年前にそう予測していた。単身、米国に渡り、コンピューターによるシミュレーションの手法をゼロから作り、人類の未来の危機を見通した。 (森耕一)

■単純化

 真鍋氏の第一の業績は、コンピューターが今よりはるかに貧弱だった時代に、地球の大気がどう変化するかを科学的に予測計算したことだ。それだけでも革新的だが、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスが地球の気候に重大な影響を及ぼすことも証明した。
 真鍋氏が東京大で博士号を取得した一九五八年、戦後の日本には十分な研究環境がなく渡米。米プリンストン大のウェブサイトによれば、最初の研究目標は「天気予報をよりよいものにすることだった」という。
 米国で出合った、部屋を埋め尽くすほど大きな最先端コンピューターを使って大気の長期的な変動を予測するという、始まったばかりの研究に加わった。
 当時のコンピューター処理速度は現在の十万分の一しかない。気象には太陽光や風、湿度などさまざまな要素が複雑に絡まり合...

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