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後継者確保に一手 珠洲・日置に地域づくり協組

2021年10月6日 05時00分 (10月6日 12時28分更新)
創立総会に参加する役員たち=珠洲市狼煙町の狼煙生活改善センターで

創立総会に参加する役員たち=珠洲市狼煙町の狼煙生活改善センターで

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県内初 人口減、担い手不足に対応

 地域の中で、季節によって働き先を変える労働者の受け皿となる「特定地域づくり事業協同組合」が、県内で初めて珠洲市日置地区で設立される。人口減が進む地域で、担い手不足に悩む地場産業の後継者育成につなげる狙いがある。四日夜に開かれた創立総会で、出席者が今後の活動方針を確認した。今後県への申請や登記を経て、十二月までに設立される見通し。 (上井啓太郎)
 同組合は昨年度創設され、人材確保に特に支援が必要と知事が認めた地区で設立できる。年間を通じた仕事を得ることが難しい場合でも、例えば夏季は観光業、冬季は食肉加工業といったように、複数の事業者で構成する組合に登録することで季節ごとに働けるようになる。総務省によると、十月一日時点で、島根県海士町や秋田県東成瀬村など、十三道県で二十組合がすでに設立されている。
 日置地区の区長会長を務める糸矢敏夫さん(66)は、「(区長として)何か行事をやろうと思っても人がおらず、持続可能じゃない」と危機感を持っていた。昨年末、地域振興に関する雑誌を読んで組合について知り、「このままでは集落が崩壊する。やらない手はない」と、設立に向け動き始めた。
 狼煙(のろし)生活改善センター(狼煙町)で四日夜に開かれた創立総会では、糸矢さんが事務局長、宿泊施設「木ノ浦ビレッジ」ゼネラルマネジャーの山口侑香さん(28)が理事長に就任した。組合の運営経費の半分は、市町などから支援を受けられる。日置地区の組合は、本年度は珠洲市から三百万円の支援を受ける。
 組合には観光業者、ジビエ(野生鳥獣肉)業者など六事業者が参加する。夏は観光業で働き、観光業で必要な人手が少なくなる冬は製炭業者やジビエ業者で働いてもらうことを想定している。本年度は事業準備に充て、来年四月から三人程度の雇用を予定する。すでに移住している人や、地域おこし協力隊の任期を終えた人をターゲットとする。
 糸矢さんは「面白い仕事を提供すれば人に来てもらえるのでは。三〜四年このやり方で働いてもらって、その後地域の事業者の後継者になってほしい」と効果に期待する。山口さんも「地域の担い手不足の問題は大きい。この組合が良い入り口になって、良い方向に向かえば。解決策の一つとして役割を果たしたい」と意気込みを語った。

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