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<五郎丸歩の願い スタジアムの外から> (2)成長求めた海外挑戦

2019年7月17日 02時00分

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力強い突進を見せる五郎丸(手前)=共同

力強い突進を見せる五郎丸(手前)=共同

 ラグビーW杯の2015年イングランド大会に出場した元日本代表の五郎丸歩(33)=ヤマハ発動機=は、開催地に深く根差すスポーツ文化に感銘を受けた。大会後は、オーストラリアやフランスの強豪チームを渡り歩く中で出会った選手たちの人間性に引き込まれた。そして今、W杯で高まった知名度を生かし「ラグビーのよさ、スポーツのよさを、まだ触れたことのない人に伝えたい」と思っている。 (取材・構成=末松茂永)
 15年W杯で日本代表に一区切りをつけた五郎丸は、新天地を求めて海を渡る。16~17年はスーパーラグビーのレッズ(オーストラリア)とフランス1部リーグのトゥーロンに在籍した。
 五郎丸「イングランド大会が終わると、目標がなくなってしまった。そんな中、レッズやトゥーロンから誘いがあった。W杯ではベスト15に選ばれたけれど、生活、言葉、文化も異なる場所で、果たして自分のパフォーマンスを出せるのか。そう自問したとき、難しいだろうなと想像し、だからこそ、チャレンジする意味があると思った。成功、失敗を気にせず、高い壁にもう一度挑めば、またひとつ大きな目標ができると考えた」
 海外でのプレーは、スポーツの新たな価値を見つける機会となった。トップ選手は身体能力だけでなく、人を引きつける魅力にあふれていた。
 「海外へ行く前は、勝つこと、結果が全てだと思い込んでいた。でも、海外のトップ選手は競技能力だけでなかった。人としての器が大きく、コミュニケーション能力も高い。その人間力に感銘を受けた。勝ち負けは選手の中での話。人として成長することは、人生の中での目標となる。人間力を磨こうと思うようになった」
 ラグビーを通じて心から認め合える仲間に出会い、多様な考えに接していくうちに、スポーツは人生を豊かにすると気が付いた。今はW杯の活躍で一気に高まった知名度を生かし、競技とは無縁のイベントにも足を運ぶ。今年2月には出身地、福岡の九州国立博物館でトークショーを行った。
 「W杯以降も東京五輪など国内では世界的スポーツイベントがめじろ押し。スポーツ文化が変わる分岐点になると思う。スポーツに触れたことのない人と接点が持てるよう、どう働きかけていくかが勝負になるだろう。自分の知らない世界の人とコミュニケーションを取ることは、ラグビー界にも貢献できるし、自分の中でもチャレンジできている感じがある」

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