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前組合長らNPO法人設立 「輪島朝市」商標登録に含み

2021年10月5日 05時00分 (10月5日 12時59分更新)
前組合長らのNPO設立が明らかになった輪島朝市=輪島市河井町で

前組合長らのNPO設立が明らかになった輪島朝市=輪島市河井町で

「朝市組合と対立するものではない」

 輪島市の市朝市組合の前組合長らが、NPO法人「輪島朝市」を設立した。組合では2年ほど前に地域団体商標取得を目指すNPO法人設立を巡り、内部分裂が表面化した経緯がある。現在の冨水長毅(とみずながたけ)組合長らと距離を置く前組合長らは、同法人設立について「組合と対立するものでなく、脱退することもない」と話すが、設立の真意を巡って懸念の声も上がる。(日暮大輔)
 県発表では同法人設立の認証は九月二十八日付。役員は組合員五人で、小林政則前組合長が理事長に就いた。設立趣旨書には「法律順守による正直な商売を行い、誇りが持てる輪島朝市を後世に引き継いでいく」ことなどを盛り込んだ。
 小林さんは設立理由を「法人をつくることで得られる社会的信用を利用し、外部から有識者を招いて商品開発や接客マナーなどの勉強会を開くため」と説明。ただ、別の役員は地域団体商標の取得に関し「事業計画に落とし込んでいない」と喫緊の目的でないことを明言したが、将来的には含みを残した。
 朝市組合では小林さんが組合長を務めていた二〇一九年一月の総会で、地域団体商標取得を目的とするNPO法人設立を目指す小林さん側と反対した役員二人が対立し、反対側が組合を除名される事態に。訴訟になったが二〇年十二月、除名処分は無効との金沢地裁判決が確定し、二人は組合員に復帰した。冨水組合長の就任後、正常化したかに見えたが、今年四月の総会で除名を主導したとされる小林さんら理事二人の解任を求める緊急動議が可決。小林さんらは理事でなくなり組合員となっている。
 冨水組合長は「NPO法人設立は事前に話もなく驚いている。商標登録の議論は重要だが慎重に考える必要がある」と話し、組合員から「(NPO側が一方的に商標登録してしまうと)輪島朝市の名が使えなくなるのでは」との懸念の声が上がっていると明らかにした。NPO側は「第三者に悪用されないことが重要で、組合員が輪島朝市の名を使えなくなることはない」と説明するが、組合内で不安も広がっている。

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