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ブルームで凱旋門賞に挑むキーファーズ・松島正昭代表「友人として、ファン代表として武豊を男にしたい」【馬主直撃】

2021年10月2日 06時00分

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凱旋門賞と武豊について語るキーファーズの松島正昭代表

凱旋門賞と武豊について語るキーファーズの松島正昭代表

◇インタビュー「熱中オーナーズサロン」特別編
 話題の馬主に競馬や愛馬の話をしてもらう「熱中オーナーズサロン」。特別編の今回は世界最高峰のレースの一つ「第100回凱旋門賞」(G1・3日・パリロンシャン・芝2400メートル)にブルームを送り出すキーファーズの松島正昭代表(63)を直撃した。ブルームに騎乗する武豊との関係や「凱旋門賞を勝つ」と掲げた夢、今秋から募集を開始した一口クラブなどを語ってもらった。(聞き手・関俊彦)
 ―いよいよ凱旋門賞。その前にまずは松島代表が競馬を始めたきっかけを教えてください
 松島代表「小学生のころ、ダテテンリュウ(1970年の菊花賞馬)がめちゃくちゃ好きでした。アローエクスプレスとかタニノムーティエとかの時。そこから競馬はずっと好きだったんですが、一時期は仕事が忙しくて封印してました」
 ―松島さんと言えば武豊さんとのコンビ。いつから親交があるのか
 「僕はずっと武豊の大ファン。昔から家が近所なことは知ってたんですが、なかなか接点はなくて…。ちょうど20年前に共通の知人に頼んでお会いして、そこで意気投合。そこから今までずっと友だちです」
 ―松島さんから見た武豊さんはどんな人
 「競馬と言えば武豊ですからね。やっぱり偉大。競馬を知らない人でも、武豊は知っています。スポーツ界でも芸能界でも経済界でも、武豊に会いたい人は山ほどいる。それなのに人間的に腰は低いし、義理堅い。あれだけ勝って、世界でも通用するのにみんなに平等ですから。ほかの馬主さんの馬ですが、ディープインパクトは武豊が乗ったからこそディープインパクトだったんだと思っています。競馬界の全てのような存在じゃないでしょうか」
 ―松島さんが馬主になったのも当然、武さんが関係している
 「7~8年前のことですかね。馬券ばっかり買ってたら、豊君に『馬主になった方がいいですよ』って言われて(笑)。それで一緒にセレクトセールに行って、初めて買ったのがミコラソン(父ダイワメジャー)でした。4100万円だったんですが、サインする時は手が震えましたね。とんでもない世界だなって思いましたけど、やっぱりうれしかったです。(5戦目の)初勝利はゴール前で見ましたが、何とも言えないぐらい感動しましたね」
 ―その後は高額馬を落札するなど注目も集まった。凱旋門賞はいつから意識を
 「馬主を始めたころは豊君がけがで苦労してた時期でした。そんな時に『夢は凱旋門賞』って聞いたので、それなら僕も協力しようと。それで2年目にラルク(1億4500万円)を買いました。そこからみんなに走らん走らんって言われながらも高い馬を買い続けて、今に至る感じです(笑)」
 ―今年凱旋門賞に出走するブルームのように最近では海外馬の共同馬主になったり、海外馬の購入も積極的にしている
 「途中までは日本で買った馬で凱旋門賞という考えでしたが、豊君と夢をかなえるなら海外の馬だなと。それで(2019年夏に)英ダービーで3着だったブルームの共同馬主になりました。その年の凱旋門賞でも豊君に乗ってもらう予定だったんですが(出走回避で)乗れなくて…。でもその日にパドックでクールモアの人と話す機会があって、そこで凱旋門賞で4着になったジャパンを売ってくれと直談判しました。そこからクールモアとは懇意にさせてもらってます」
 ―今年の2歳馬もクールモア生産馬が
 「海外の2歳馬はニンジャ(父ガリレオ)、ヤマトナデシコ(同)、ペロタン(父チャーチル)が年内にデビューする予定ですね。もちろん豊君に騎乗の優先権がありますし、来年の凱旋門賞も既に楽しみですね。もちろんアーバンシーの2×3のヒャッカリョウラン(父ガリレオ、栗東・友道)にもわくわくしています。日本で勝ったら当然、海外も視野ですね」
 ―今年は一口クラブ「インゼルレーシング」も立ち上げた
 「2年ぐらい前に計画したんですが、手続きとか申請とかに時間がかかりまして。凱旋門賞前というよりも、他のクラブの募集が終わるタイミングでという感じで募集を始めました。会員数は3000人いけばいいかなと思ってたら、応募は既に6000件。問い合わせだけなら1万件近いですからね。武豊人気もあると思いますが、ありがたい話ですね。今後はキーファーズは海外、インゼルは海外を目指しつつ国内という風に分けていこうかなと考えてます」
 ―改めて馬主生活を振り返ってみて
 「本当に大変ですよ。(ノースヒルズの)前田幸治さんとは親交があるけど、30何年もやってるのは本当にすごいと思いますし、尊敬します。何が大変かってお金が本当に大変(笑)。でも、お金で夢をかなえることはできないけど、お金で夢を買うことはできるとは思っています。端から見たらアホかもしれない。でも武豊と一緒に夢を追いかけられる人生って楽しいじゃないですか。友人として、ファンの代表として武豊を男にしたいですよね」
 ―いよいよ凱旋門賞
 「ブルームは前走(のフォワ賞で)ディープボンドに負けましたが、本番を見据えて無理はするなという調教師の指示もありましたし、デットーリも負担をかけない騎乗をしていました。ディープボンドは強かったですが、3着馬は離してますからね。本番でも良い走りをしてくれると思うので応援してほしいです」
 ▼松島正昭(まつしま・まさあき)1958年2月23日生まれ、京都市出身の63歳。同大から一般企業を経て、85年に現マツシマホールディングス(当時は京都マツダ)に入社。98年7月に代表取締役社長に就任した。2014年7月に自らが代表を務めるキーファーズとしてミコラソンで馬主デビューし、15年1月に同馬で初勝利。19年京都2歳Sをマイラプソディで制し、JRA重賞初勝利を飾った。今年7月にクールモアと共同所有するブルームが仏サンクルー大賞を制してG1初勝利。キーファーズの名前の由来は「松」のドイツ語(キーファー)からで、勝負服は胴が松から「市松模様」、袖は島から「縦じま」をイメージしたものになっている。

一口馬主クラブ「インゼルレーシング」立ち上げ新たな挑戦

 松島代表が新たに仕掛けた「インゼルレーシング」の募集馬たちは来年からターフを駆けることになる。松島の「島」のドイツ語(インゼル)から名前を取った一口馬主クラブは、社台ファームやノーザンファーム、クールモアスタッドとの連携によって、初年度募集から国内外の良血馬がズラリ。9月8日から会員の募集を開始したが、早くも6000人を突破した。
 注目を集めているのは募集馬15頭の募集価格の10%を合計した金額をパッケージ化し、2500口で募集する「インゼルファンファンド」だ。リーズナブルな価格で良血馬にまとめて出資できるシステムで、初年度募集馬もロードカナロア産駒やハーツクライ産駒から、ディープインパクト産駒の英G1馬・サクソンウォリアーの初年度産駒まで多彩な募集馬をまとめて応援することができる。
 松島代表の長女で、インゼルレーシングの代表を務める悠衣さんは「競馬は夢やロマンがつまった素晴らしいスポーツ。より多くの方々に競馬の魅力を伝え、馬を一人のアスリートとして応援してもらいたい」と思いを語ると、「父や武(豊)さんが夢やロマンを語っている姿をずっと見てきました。2人が追い続けている夢にファンの皆さんも参加してほしいですね」と話している。先行入会キャンペーンは今月24日まで。

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