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<食卓ものがたり> べったら漬け(東京都中央区)

2021年10月2日 05時00分 (10月2日 05時00分更新)
甘みとシャキシャキ感が魅力のべったら漬け=東京都中央区で

甘みとシャキシャキ感が魅力のべったら漬け=東京都中央区で

 大根を米こうじなどで漬け込んだ東京の名産品「べったら漬け」。上品な甘みと、シャキシャキした食感のバランスが絶妙で、酒のつまみにもぴったりだ。
 二〇一九年の出荷額によると、べったら漬けは約五十億円。漬物全体の約三千五百億円に比べると目立たないが、塩味の多い漬物の中では、その甘口は独特の位置を占める。
 シェア全国一のべったら漬け製造販売会社「東京にいたか屋」(東京都中央区)営業部長の小出真右(しんすけ)さん(64)は「後をひく甘さにこだわっている。それを引き立てる塩加減が決め手です」と話す。
 大根の漬物の代表格、たくあんは天日干しや塩漬けでしっかり脱水するが、べったら漬けは干さずにじっくり低温で漬け続けるため水分量が多く、みずみずしいのが特徴。こうじはさっとぬぐい取って食べても、そのまま食べても良いという。
 べったら漬けは江戸時代中期、宝田恵比寿神社(中央区)の市で近隣の農家が水あめとこうじで漬けた大根を売り、「おいしい」と評判となったのが始まりとされる。「当時は甘いものが珍しかったのかもしれません」と小出さん。
 若い男たちが縄で縛った、こうじ付きの大根を振り回し、娘たちの着物の袖をめが...

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