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町内会「減災」 アプリ活用 小松・今江町 安否確認へ導入

2021年10月1日 05時00分 (10月1日 10時12分更新)
結ネットを紹介する谷下洋介さん=小松市今江町のしろやま会館で

結ネットを紹介する谷下洋介さん=小松市今江町のしろやま会館で

役員業務省力化にも期待

 災害時の安否確認や町内会活動の担い手不足解消に向け、小松市今江町町内会は、町内連絡用のスマートフォンアプリ「結(ゆい)ネット」を導入する。来年度の本格運用を目指し、17日には市内で初めて防災訓練に活用し、住民らに結ネットを体験してもらう。導入の旗振り役を担う町内会役員の谷下洋介さん(51)は、自衛隊員として東日本大震災の被災地を訪れた経験から「いざという時のために今やるべきだ。誰かの命が助かるかもしれない」と思いを強くする。 (坂麻有)
 結ネットは、登録した住民への一斉連絡や町内行事への出欠確認ができる機能を持つアプリ。自衛消防団や子ども会など団体ごとの連絡にも使える。災害時には管理責任者がモードを切り替え、要救助者の位置情報が把握できるなど、町民の安否確認にも生かせる。
 谷下さんは十年前、被災地で崩れた家屋内の捜索などに従事。悲惨な現場を知るからこそ「未曽有の災害では行政の助けを待たず自分たちで共助するしかない。結ネットを入れる最大の目的は減災」と強調する。十七日の訓練ではデモ機で災害モードを試し、住民に機能を知ってもらう。
 町内会業務の省力化も期待される。結ネットでは過去に送信した資料を残せ、賛否の決もとれる。普及すれば、年中行事の企画、資料作成、回覧板配布、会議の手配、新役員への引き継ぎも、煩雑な業務がほぼ不要になる。谷下さんは「スマホを持たない人のために回覧板など従来の仕組みも必要」としつつ、「若い世代のために町内活動の労力を減らすのが現役員の務め」と話す。
 結ネットは金沢市の企業が開発。市は稚松、今江、東陵の三校下をモデルケースとして導入を後押しする。市の担当者は「コロナ禍で通常の町内会活動ができない中、ICTで課題解決する先進的な取り組みとして市全域に広げたい」と話している。

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