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不満残る千秋楽の割り方…審判部はメンツを気にして、何の意味も持たない取組を作った【北の富士コラム】

2021年9月27日 05時00分

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照ノ富士(左)が寄り切りで正代を下す

照ノ富士(左)が寄り切りで正代を下す

◇26日 大相撲秋場所千秋楽(東京・両国国技館)
 放送が終了してすぐに帰宅。部屋には電気もついていず、実にさびしい。本当なら八角部屋の若い力士が何かと身の回りのことをしてくれていたが、コロナ禍になって以来、若者は外出禁止となるためこのごろというものは自分のことはできるだけやることにしている。
 着ていた服をハンガーにかけ、パンツは折り目が2本にならないように気を使う。こう見えて割合、神経質なんです。Tシャツと半ズボンに着替えてテレビをつける。そして原稿が先か飯が先か考える。腹が減っては戦ができぬというではないか。
 さっそく飯の用意。誰かが「天むす」を届けてくれている。前日のおでんの残りもある。前夜は飛騨牛のステーキは結局食べていなかったので、その牛肉をすき焼きにする。ナスの煮物を冷やしてあったので、チンした熱い飯に乗せて一気にかっ込んだ。牛肉は生卵をたっぷり絡めて飯をもう1杯。うまい。言うことなし。天むすとおでんは朝に食べることにしよう。
 さあ、原稿に入ります。すでに皆さんは結果は分かっていると思います。3敗の妙義龍が明生の肩透かしにあっさりと敗れた。なので結びを待たずに照ノ富士の優勝が決定した。それでも照ノ富士は慎重に正代を下して有終の美を飾り、5回目と新横綱の優勝を果たした。
 今更、済んだことを悔やんでも詮ないことだが、私は千秋楽の割り方は不満が残る。妙義龍が負けると、照ノ富士が本割で負けても自動的に優勝が決まるなんて取組は最悪である。大関と横綱の対戦を崩すことを良しとしなかった審判部は協会のメンツばかりを気にして、何の意味も持たない取組を作ったのはどういうことか。
 白鵬と朝乃山の休場や十数人の休場力士続出の盛り上がりに欠ける場所を、ようやく平幕力士の活躍で面白くしてくれたのに、肝心の審判部が台無しにしてしまった。結びにたとえ妙義龍が照ノ富士に敗れたとしても納得がいくし、もし妙義龍が勝って決定戦にでもなれば、もっと喜んでもらえただろう。
 いずれにしても正代と照ノ富士戦はミスマッチであったと私は思う。まだすっきりしないが、終わったことだからもう黙ろう。照ノ富士は新横綱と一人横綱の重責を見事に果たしてくれた。また一回り強くなって、「不動心」の座右の銘がよく似合う横綱に成長したと思っている。
 しばらくは照ノ富士の時代は続くだろう。疲れた体と古傷の膝をゆっくり休ませることだ。とにかくおめでとうと言っておこう。本日は千秋楽だから楽しくやろうと思ったが、これより三役の相撲がつまらなかったので、一気に疲れてしまった。さあ原稿はこれまで。ただいま午後8時10分。NHK「青天を衝け」を見て、寝てしまいます。
 それから「北の富士カレー」、本当のことは分かりませんが、よく売れたらしいです。皆さん、ご協力ありがとう。感謝。(元横綱)
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