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ノースヒルズの絆、育成のノーザン、ディープの血…今年は日本競馬が試される凱旋門賞になる【本城雅人コラム】

2021年9月27日 06時00分

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ディープボンド

ディープボンド

◇コラム「ぱかぱか日和」
 10月3日の凱旋門賞。現地評価はフォワ賞を勝ったディープボンドの評価が上がっている。ディープボンドは馬場が悪かった阪神大賞典を制したくらいだから「雨粒が輝く秋のパリ」はむしろ歓迎なくらいだ。同馬はニエル賞を勝ち、凱旋門賞も4着だったキズナ産駒。子供が凱旋門賞を勝てば、それはコントレイルが出走して勝つ以上に、チーム「ノースヒルズ」に大きな意義をもたらす。ディープインパクトの血を受け継ぐキズナに欧州の馬場適性もあることがさらに証明され、来年のセレクトセールは欧州のバイヤーが、産駒を求めて殺到するだろう。繁殖牝馬を持ち込むオーナーブリーダーもいて、当然、種牡馬キズナの価値は上がる。
 逆に日本産馬でありながら、この馬の子供だからとフランス人が注目をしているのがクロノジェネシスだ。父親のバゴは、ギリシャの船舶王、ニアルコスファミリーの所有馬で、2004年の凱旋門賞を制した。過去にもディープインパクト、オルフェーヴルで凱旋門賞に挑戦したノーザンファームが、凱旋門賞を狙うための最強馬を送り込んできた。春のドバイ(その時は10日前)と同じ9日前の輸送、それがどう結果に出るか。
 そのノーザンファーム産駒で、アイルランドのクールモアグループが所有するのがスノーフォール。前哨戦のヴェルメイユ賞が伸びずに2着に敗れ、評価を落としたが、同レースを使っていなければ1番人気での出走だった。ノーザンF産でありながら、ノーザンF陣営から誇らしげな声が聞こえてこない。もしや生まれて、次の種付けをしてすぐ帰国したのかと思いきや、2月9日に生まれ、10月3日に離日するまで8カ月も日本にいたのだ。それでも気持ちが入らないのは「育成のノーザンF」として自負があるからなのか。ノースヒルズの絆、育成のノーザン、ディープの血……。今年は日本競馬が試される凱旋門賞になる。(作家)

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