デアリングタクト無傷3連勝で桜花賞V 40年ぶり3頭目の快挙 「この馬なら届く」松山信じて大外一気

2020年4月12日 17時46分

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桜花賞を制してデアリングタクト鞍上でポーズをとる松山

桜花賞を制してデアリングタクト鞍上でポーズをとる松山

  • 桜花賞を制してデアリングタクト鞍上でポーズをとる松山

◇12日 第80回桜花賞(G1・芝1600メートル・阪神競馬場)

 牝馬クラシックの初戦「第80回桜花賞」(G1・芝1600メートル)は12日、無観客で雨中の阪神競馬場で行われ、2番人気のデアリングタクトが直線大外から差し切ってデビューから無傷の3連勝でG1初制覇を飾った。キャリア3戦目での優勝は、1980年のハギノトップレディ以来40年ぶり、史上3頭目の快挙。松山弘平騎手(30)=栗東・フリー、杉山晴紀調教師(38)=栗東=はともに同レース初勝利。2着は1番人気のレシステンシア、3着は9番人気のスマイルカナで上位5頭までがオークス(G1・5月24日・東京・芝2400メートル)の優先出走権を獲得した。
 静寂の中のウイニングラン。スタンドにファンはもちろん、オーナー、生産者らもいない。でも、引き上げてきたデアリングタクトの鞍上で松山は人さし指を立て、右腕を突き上げた。
 眼前に並ぶカメラの向こうには、テレビ中継で、新聞で、2020年最初のクラシックを勝った人馬をたたえる、あまたのファンの目がある。「1日も早く、みなさまの前で競馬ができるよう願っています」。信じている。その日は早晩やってくるはずと。
 信じていた。馬の力を。「前もかなり離れていましたが、この馬なら届くと」。4コーナーでは後方12番手。まだ先頭で踏ん張っていたスマイルカナまでは8馬身ほどもあった。しかし雨中の重馬場なんのその。大外一気の追い込みだ。2番手から抜け出し、押し切り態勢だったレシステンシアをとらえたばかりか最後は1馬身半突き放した。
 「本当に最後の最後まで必死で、とらえるまで分かりませんでした。信じて外へ出して無我夢中。本当に強い競馬をしてくれました。折り合いさえつけば、最後はいい脚と思っていました」。返し馬からイレ込みの強さを感じ取っていたが、ゲートはなんとか五分。向正面では中団の8番手。でも、好位がごちゃつくのを見て、位置を下げてワンテンポ待った。
 迎えた杉山師もジョッキーの好騎乗をたたえる。「自分の競馬に徹してくれた。この馬場なのでいい方に出るか、悪い方に出るか分からなかったが、3回続けて乗っていますからね。馬を信じてくれて、ありがとうと」。信じる心こそ大切なのだと。
 松山は「折り合いがつけば距離も大丈夫だと思います」と言う。杉山師は今後を問われ、「状態次第、オーナーと相談」と明言こそ避けたが「見てくれるファンのみなさんに勇気を与えられる、明日への活力になるよう。頑張っていきます」と2冠へ向け、胸を張った。桜のヒロインが見せた異次元の末脚。3戦3勝、無敗の快進撃が、自宅で耐える競馬ファンに力を与えると、信じている。
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