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<しなのQ&A> ヘルプマークどう広める?

2021年9月23日 05時00分 (9月23日 11時18分更新)
女性がいつも身に着けているヘルプマーク(右)とヘルプカード=松本市内で

女性がいつも身に着けているヘルプマーク(右)とヘルプカード=松本市内で

  • 女性がいつも身に着けているヘルプマーク(右)とヘルプカード=松本市内で
  • おしえてほっしー
  • おやっきー博士
 体の内部の障害や義足など外見では分からなくても、周囲の配慮を必要としていることを知らせる「ヘルプマーク」を知っていますか。本紙県版公式LINE(ライン)「ユースク信州」に、不安障害などを抱える松本市の四十代女性から「ヘルプマークを身に着けていても、なかなか気付いてもらえません。どうすれば認知度が高まるのでしょうか」という切実な声が寄せられました。県版キャラクターの「おしえてほっしー」が「おやっきー博士」に聞いてみました。 (竹内なぎ)

障害抱える人らと交流 官民で理解深める場を

 Q 赤地に白色の十字とハートマーク。これを「ヘルプマーク」と言うんだね。どんな人が使っているの?
 A 例えば義足や人工関節を使っている人、臓器などの病気や精神障害がある人、妊娠初期の人などさまざまだよ。東京で始まり、全国に広がっている。県によると、二〇一八年七月〜二〇年度末までに県内で一万五千枚以上のマークを配布したんだ。
 この女性は、人混みで頭がクラクラするなど不安障害の症状が出た場合に備え、かばんにヘルプマークを付けている。スーパーで体調が悪くなり、休憩場所で机に突っ伏していたが、誰にも声を掛けられないまま五時間以上苦しんだこともあったんだ。
 Q それは大変だ。マークを身に着けている人を見かけたら、どうすればいいんだろう?
 A 電車やバスでは、席を譲ろう。疲れやすかったり、立ち続けるのがつらかったりする人もいるんだ。女性は「困った様子だったら『何かできることはありませんか』と声を掛けてほしい」と話しているよ。頼ってもいいという意思を分かりやすく示そう。
 マークとともに、支援してほしい内容や緊急連絡先などを書き込む「ヘルプカード」を携帯している人もいるんだ。カードを見せることで、家族やかかりつけ医に電話してもらったり、薬の服用を手伝ってもらったりすることができるぞ。
 災害時には、安全に避難できるよう誘導するなどの配慮も忘れないでね。
 Q マークのこと、全然知らなかったよ。
 A おやおや、ほっしーのようにヘルプマークの存在や意味を知らない人はまだ多い。県の調査で「意味を知っている」と答えた人は二〇二〇年度は43・2%だった。一八年度の22・0%より増えたものの、半分以上の人が意味を知らないんだ。
 Q もっと浸透してほしいな。
 A 県は、鉄道やバス事業者と連携し、車両約八百台にヘルプマークのステッカーを掲示する取り組みを進めている。ほかにも、ヘルプマークの普及を担うディレクターとして二人と三団体を任命しているよ。先天性の心疾患を抱える松本市の会社員猪又竜さん(43)もその一人なんだ。
 Q 猪又さんはどんな活動をしているの?

 A 県内の小中高校で、人権教育の講師として一万人以上にヘルプマークを広めてきたよ。ただ、大人に普及する難しさに直面しているそうだ。
 そこで行政と民間企業などの連携が必要だと指摘しているよ。「県と包括連携協定を結ぶ企業に対して、ヘルプマーク当事者の話を聞く機会を設けるよう働き掛けてほしい」とも訴えているんだ。企業の研修などに取り入れることができれば、多くの人が理解を深めることができるよね。
 当事者との交流によって、さまざまな障害や病気などを抱える人が身近にいるという意識を持つことも大切だよ。

おしえてほっしー 信州自慢の満天の星から生まれた。その名の通り好奇心旺盛で、信州のさまざまな話題に関心を持つ。
おやっきー博士 長野の郷土料理「おやき」から生まれた。博学で面倒見が良く「おや、おや」が口癖。頑固なのが玉にきず。

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