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地域防災へ意見活発 「被災外国人を支援」 「お年寄り迅速避難」  

2021年9月22日 05時00分 (9月22日 10時57分更新)

岡山県総社市の外国人防災士、譚俊偉さん(画面(左))の話を聴く小松市国際交流協会員ら=同市大杉町で


 ◇小松市国際交流協 西日本豪雨の経験学ぶ


 災害時の外国人支援を充実させるため、小松市国際交流協会(KIA)の多文化防災部会は、岡山県の総社市職員で外国人防災士の譚俊偉(たんしゅんわい)さん(47)とオンラインでつなぎ、二〇一八年七月の西日本豪雨を経験した同市の活動事例から今後の支援策を考えた。小松市の体験施設「里山自然学校大杉みどりの里」で開催し、部会員二十一人が参加した。
 在日ブラジル人の譚さんは〇九年から総社市の多文化共生推進員として外国人住民の相談業務や通訳、行政文書の翻訳を担当。KIAの多文化防災部会の活動にも協力してきた。
 譚さんは、突然の災害時に外国人住民が困らないよう、総社市では緊急連絡先などを記載した独自の防災カードを作成していることを紹介。西日本豪雨で被災した外国人に対応した教訓から「支援する者として丁寧に言葉を聴き、心のケアに尽くすことも必要」と訴えた。
 KIAの中村知恵会長は「災害を身近に感じにくい小松市だが、水害発生の懸念もある。机上の防災勉強だけでなく、災害時の外国人への接し方についても研修していけたら」と話した。この日は、市消防本部の職員を講師に招き、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を用いた多言語での防災情報の配信法や簡易トイレや発電機などの防災用品の取り扱いを学んだ。
 小松市内には約二千四百人の外国人が住んでおり、県内の自治体で二番目に多い。外国人防災士の数はブラジル人やベトナム人、中国人など十三人いる。 (久我玲)

避難訓練の概要などを説明する区防災士会の小川真一会長(右奥から2人目)ら=川北町橘で


 ◇川北・橘区が地震想定 要支援者訓練 初実施へ 


 川北町橘区は、災害時に自力で逃げるのが難しい高齢者らが速やかに避難できるようにするための初の訓練を十月二十四日に実施する。区の自主防災協議会の会合が、同町橘構造改善センターであり、訓練の概要を確認した。
 区は毎年秋、区民を対象に同町橘小学校への避難訓練を続けてきた。昨年は新型コロナウイルスの流行を踏まえて人が密集しないよう、夜間に同校で避難所を開設する訓練をした。災害時の避難に支援が必要な高齢者らの救助も課題だったことから、今年取り組むことにした。
 当日は、津幡町、金沢市、白山市を通る森本・富樫断層帯を震源とする震度6弱の地震が起きたと想定。区の班長らがいったん同センターに集まって担架やリヤカー、車いすを用意し、七人の要支援者役が待つ自宅に駆け付けて避難させる。各住民宅での訓練も行い、地震発生時の初期行動として身の安全確保や火元の確認などをしてもらう。
 協議会の会合には約四十人が出席。区防災士会の小川真一会長が、十六日に能登地方を震源とする最大震度5弱の地震が起きたことなどを説明し、「今まで大きな地震がほぼなかったこの地域に同程度の地震が起きたらどうなるか、どこまで被害が増えるか。考えてみると、ぞっとする」と危機感を示した。
 区内には、避難の支援が必要な高齢者らが少なくとも二十一人いるという。南宗宏区長は「最後は遠くの親戚より近くの他人。(本人たちも周囲からの支援を)すごく期待している」と、日頃の近所付き合いを支えにした共助の大切さを強調した。 (平野誠也)

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