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『宇良バウアー』負けても魅せた!照ノ富士に裏返された…と思いきや、右手一本、執念の粘り【大相撲】

2021年9月21日 20時23分

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照ノ富士(右)のまわしをつかみ、懸命に体勢を残そうとする宇良

照ノ富士(右)のまわしをつかみ、懸命に体勢を残そうとする宇良

◇21日 大相撲秋場所(両国国技館)
 宇良(29)=木瀬=の相撲はファンタジーだ。何が起こるか分からない。肩透かし、足取りを繰り出し、最後は照ノ富士の上手投げに裏返された…。と思いきや右手でまわしをつかんだまま天を見上げ、ぶら下がって耐えていた。すぐとどめを刺されたが、角界一のファンタジスタがやることは見ている人の想像をはるかに超えた。
 八角理事長(元横綱北勝海)が言うように「素人相撲ですよ。昔、朝青龍もやったけど、ああなったらしがみついてるだけですから。よく残ったといえば、よく残った」と常人ならあの体勢からの挽回はあり得ない。ただ、“宇良ならば”と思わせてしまう。土俵下にいた錦戸審判長(元関脇水戸泉)を「(照ノ富士が)あそこであわ食ってたら、(宇良が)体勢を立て直しちゃうから」と言わしめた。
 初金星を挙げた2017年名古屋場所の日馬富士戦以来、4年ぶりの横綱挑戦。右膝に大けがを負い、一時は西序二段106枚目まで急降下。そこからはい上がって迎えた初の結びだった。「全然かないませんでした。ものすごいパワーでしたね。通用しなかった。横綱は強いなと」。完敗を認めたが、土俵の主役は間違いなく宇良だった。
 照ノ富士に上手を許す万全の体勢になられたとき、宇良の負けを確信したかのような場内のため息が耳に入ったという。「ちょっと落ち込みましたね。会場がどよーんとして。これからやったろうじゃないけど、諦めてはなかったんで」。このあくなき執念が最後のシーンを呼び込んだ。
 ただ、そのため息も応援の裏返し。「それもプラスに考えて。上手を取られた瞬間に、みんな落ち込んだんだと」。まさにその通り。宇良も最後は笑顔で引き揚げていった。

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