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七尾の後輩にリモート旅行を 修学旅行中止 谷一さん、小梶さんら企画

2021年9月21日 05時00分 (9月21日 10時18分更新)
オンライン修学旅行の企画を練る小梶崇さん(左)と谷一浩平さん=七尾市内で

オンライン修学旅行の企画を練る小梶崇さん(左)と谷一浩平さん=七尾市内で

  • オンライン修学旅行の企画を練る小梶崇さん(左)と谷一浩平さん=七尾市内で
  • 23日午後1時に始めるオンライン修学旅行のフェイスブック画面

全国5カ所、クイズで案内

 故郷の中学生のため、大学生らが一肌脱ぐ。コロナ禍で七尾市内の中学校全4校の修学旅行が中止となったのを受け、能登地方出身の大学生たちが「オンライン修学旅行」を企画した。動画投稿サイト「ユーチューブ」などを活用し、現在住んでいる地域をクイズ形式で紹介。遠く離れた生徒たちを、画面越しに案内する。 (稲垣達成)
 連絡は突然、やって来た。八月中旬。中学三年の長男がいる小梶崇(こかじしゅう)さん(41)=同市古府町=は、学校から送られてきた修学旅行の中止を伝えるメールに肩を落とした。「コロナの一番の犠牲者は子どもたち。もう、つらい顔は見たくない」
 感染拡大で市内の中学校全四校(七尾、七尾東部、能登香島、中島)は、昨年に続き修学旅行の中止を決めた。いずれも十月中にバスで富山・長野方面に一泊二日で行く予定だった。
 「班行動を楽しんだり、好きな子に告白したり。こういう機会がなくなるのは、寂しい」。小梶さんは何かできないかと模索。「これだ」と活用できると思ったのが、能登出身の若者コミュニティー「NOTORN(ノターン)」だった。
 小梶さんは、大阪大を休学しノターンを立ち上げた谷一(たにいち)浩平さん(21)=同市中島町豊田=に、オンラインでの修学旅行を提案。谷一さんも、熱い思いを受け取った。「そもそも修学旅行の目的は何か。そこから調べた。単に楽しいだけでなく、学べる場にしよう」
 ノターンの調べでは、七尾市出身の大学生は北海道から熊本まで百人おり、うち東北や関西の五人が協力してくれた。全国五カ所をビデオ会議システム「ズーム」で接続。学生が暮らす地域の歴史文化などに関するクイズを出題し、視聴者がどこかを当てる形式で開催する。
 企画に協力する七尾市一本杉町出身の大学四年、松本千雅(ちか)さん(22)は「修学旅行は大人になっても思い出す学校行事。その場がないと思うと、残念」と思いやる。六月にノターンが行った食料支援で、七尾から米やおでんが送られてきた。「本当に助けられた。今度は自分が七尾のために何かできたらと思った」
 オンライン修学旅行は二十三日午後一時から、市内の中学生が運営するユーチューブチャンネル「北陸ロッキーズ」で配信する。フェイスブックにPR画面を設けた。小梶さんは言う。「いい思い出をつくってほしい。おせっかいかもしれないけど、それでいいと思っている。心の距離は密でいい」

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